「・・・日本でも似たようなプロジェクトをぜひやってみたいのですが、だれか一緒にやりませんか。」
これは、筆者のコラムのなかから引用した一文である。
グローバル時代と言われるいっぽうで、ライフスタイルの種別化・個人化が進みつつあることが指摘されているが、Do It YourselfにおけるYourselfとは、必ずしも単数の「あなたのみ」を指すとは限らない。「あなた」が《誰かを巻き込みながら》、あなたの視点から「それ」を「やる」ことでもある。
そのことを筆者は本書の随所で指摘している。「自分だけで」はなくて、「自分たちから」何かを作ろう、と呼びかけているのだ。
本書はともすると、個別的な嗜好を助長するような、個人的実践の側面ばかりが注目を浴びてしまうきらいがあるが、むしろこの点における著者の態度を見逃してはならないだろう。それを踏まえてこそ、一見ばらばらな各々の事象を超えたところに通底する、本書のメッセージを汲み取ることができるのではないだろうか。