部落差別って何?ってことを知りたい人にはとても良い本だと思います。
角岡氏の講義を受講した学生が言った言葉の一つ、「差別とは『必要以上の区別』」というのは素晴らしい定義だと思う。
人は、出自だけじゃなく、見た目の美醜(個人の好み)や、収入や、能力や、国籍や、性別や、年齢や、職業などで他を区別します。他を自分の中でランクづけするのです。その意識はなくなりません。その区別の度合いが高まると差別になるのではないでしょうか?でも、自分にも差別意識はあることを認識することで、意識はなくならなくとも、言動や行動に出さないで生きられます。
「同和教育などがあるから、差別してしまうのだ」「この問題を知りたくなかった」という人は、私は大きく見れば差別を傍観していることになると思います。自分は被差別の立場じゃないから別にいい、としてしまうのは危険です。
息子が部落出身者と結婚するというと、急に大反対した家族の例が2つ紹介されていました。差別する側の言い分の一つは「自分も同じに見られたくなかった」「自分も差別される側になりたくない」というものでした。人間、どんなことも、闘うことを放棄すると、こんな人になっちゃうんだなぁと寂しく思いました。
角岡氏の本はいつも、同情を乞うような要素は全くと言っていいほど感じないし、押しつけも感じないし、差別そのものをなくそうとする目標に向かってご自分が出来る最善と信じることをして闘っていらっしゃると思います。とても好きなタイプのファイターだと思います。