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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
大変勉強になった。,
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レビュー対象商品: はじめての言語ゲーム (講談社現代新書) (新書)
言語ゲームとは、「規則(ルール)に従った人々のふるまい」とあり、ルールによって対応付けられているのが「価値・意味」であるという。論証したところ、この場合の「意味」とは「共有しうるもの」であった。共有しうるもの=意味であり、意味があるのならば対応づけ、即ちルールがあり、ルールと言語ゲームとはコインの表裏の関係にある。つまり、言語ゲームには必ず意味が内包されている。 分析のモデルとして、非常に優れていて驚愕した。 歴史とは言語ゲームの蓄積であるという。 つまり、この本はウィトゲンシュタインの言語ゲームの蓄積(ウィトゲンシュタインの人生)を洗うことによって、ウィトゲンシュタイン本人を分析している。 また自閉症の記述としてみても面白い。 「論考」の写像理論とは、世界と自己とが1対1対応であるということ。即ち独我論。「自閉」である。 「この私だけが」世界に意味づけ可能ならば、私だけの言語(私的言語)が出来上がる。私だけにしか理解しようの無い言語。 「共有しうるもの」が意味ならば、私的言語は「意味」を持ち得ない。 これは、自閉症の言語認識障害とリンクする。 また、世界と自己が写像対応ならば、他者(世界)を自己と切り離して認識することが困難である。世界をそのまま自分へ写し取る。 これは、自閉症特有の「逆転バイバイ」「オウム返し(ecolalia)」とリンクする。 (講談社現代新書、熊谷高幸著「自閉症からのメッセージ」などを参照すると、共通点を認識しやすくなると思う。) 前期の自閉的自己から、後期の言語ゲームという共同主体的自己へと、即ち「エイリアン」から人間へとウィトゲンシュタインは到達する。 自閉という系(システム)の中から、「みんな」に「主張」された価値、即ち、ルールが「クワスやグルー」。 だから「理解」ではなく「主張」なわけだ。 「共有できるもの」が意味ならば、自分自身(自閉)への意味付けは無意味だ。 自己愛も自己卑下も無意味。 それよりも、みんなの振舞い、存在に感謝し、みんなで価値・意味を創造していこう、という思想にまで拡張できる。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
著者のウィトゲンシュタインへの憧憬はぐいぐい伝わる,
By 中野拓 (神戸市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: はじめての言語ゲーム (講談社現代新書) (新書)
これは建設的な批判ではなく、個人的な嗜好の表明なのだが、僕は、橋爪の文章があまり好きではない。(思想のことではなく、あくまで文体のことだ)でも、著者は、僕の大きな関心でもある、社会の本源的な事象について探究を重ねてきた、著名な理論社会学者だから、ずっと気になる存在ではあった。 これは、大学の学部生向けの講義録のようなものだ。高校生でも読めるだろう。ただ、議論がかなり粗雑であり、深みに欠ける印象は拭えない。 ただ、著者の、ウィトゲンシュタインへの、少年のような憧憬は、ぐいぐいと伝わってきた。ウィトゲンシュタインの来歴についても、著者は心からそれを愉しみながら丁寧に記述している。執筆している著者自身が半ば「知的興奮」に酔いながら書いているのには、好感がもてた。 なお、同じ講談社現代新書から出ている、鬼界彰夫『ウィトゲンシュタインはこう考えた』は、ウィトゲンシュタインの思想を辿る名著の1つだとのことです。本書の中でも紹介されています。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
入門者向けの良書,
By 田園パパ (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: はじめての言語ゲーム (講談社現代新書) (新書)
言葉はなぜ通じるのか? 皆が言語ゲームをしているから。世の中にはなぜ意味や価値があるか? それも,皆が言語ゲームをしているから。 はじめての我々には,十分な内容をわかり易く説明している本です。 興味深く読めるように,ヴィトゲンシュタインの生立ちや生涯,それに言語ゲームで解説する本居宜長の思想や仏教, といった応用問題までついていて,入門者には非常に良く出来た内容だと思います。
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