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はぐれ牡丹 (ハルキ文庫 時代小説文庫)
 
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はぐれ牡丹 (ハルキ文庫 時代小説文庫) [文庫]

山本 一力
5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

一乃は夫・鉄幹と四歳になる幹太郎と三人、深川冬木町の裏店に暮らしている。日本橋両替商の跡取り娘であった彼女は、かけ落ちして鉄幹と一緒になったが、貧しくとも幸福な日々を送っていた。そんなある日、一乃がにせ一分金を見つける。一方同じ裏店のおあきが人さらいにあってしまう。一乃たちは、おあきを助けるために立ち上がるが…。助け合い、明るくたくましく生きる市井の人々を情感こめて描く長篇時代小説の傑作。

内容(「MARC」データベースより)

一乃は、夫・鉄幹と四歳になる幹太郎と三人で富岡八幡宮の近く、冬木町の長屋に暮らしている。大店の跡取り娘でありながら、駆け落ちして鉄幹と一緒になった一乃は、貧しくても幸せな日々を過ごしていたが…。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 267ページ
  • 出版社: 角川春樹事務所 (2005/06)
  • ISBN-10: 4758431833
  • ISBN-13: 978-4758431835
  • 発売日: 2005/06
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 310,774位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
 舞台は前作と同じ富岡八幡宮近くの裏店。この作家の住んでいる近所です。前作(直木賞の「あかね空」)の流れを汲んで、江戸下町人情庶民小説ですから、この系統が好きな人は迷わずお読みなさい。

 さて、物語はこの小説の主人公「一乃」がニセの一分金を拾うことで始り、近所の「おあき」が誘拐され、なにやら贋金作りの気配もただよう。前半はひとつひとつの部品のような断面的なエピソードが一見脈絡なく並ぶが、それが後半すべての糸を手繰り寄せるようにひとつの物語りへと集結する。

 圧巻は、なんと言ってもラストの長屋の面々による「おあき」救出作戦である。「一乃」夫婦に川漁師たち、おあきの兄の分吉、そして花火師の松次郎など刃物を持たない町人たちが、賭場の親分「寅吉」一家や極悪商人「松前屋」を向こうに回し、小便ちびりそうになりながらも見事な活躍を演じる。

 そして、泣けるのは、この大立ち回りの前段、産婆さんの「お加寿」が今は鍵屋の棟梁になっている松次郎に助けを求めに行くくだりである。松次郎がお加寿の言葉に昔を思い出し(二人は昔わけありの仲)、すべてを捨てて救出作戦に加わる場面はとてもカッコいい。

 何はともあれ、本作も読み終えたあとが清清しい、私にとっては「時代物のごちそうをありがとう」といいたくなる代物だ。

このレビューは参考になりましたか?
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By くわもちじんぺい トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 大店の娘だった一乃が、訳あり知性派の鉄幹と駆け落ちして、長屋住まいをしている。愛嬌のある一人息子と、かなりオッチョコチョイの猪突猛進型一乃の、元気な生き様が活写されている。江戸市井小説だが、主人公がはっきりせず、今作では産婆のお加寿が、タイトルに絡んだ重要な役どころを務める。
 抜け荷、にせ金、かどわかしと、かなりの大事件が起き、緊迫感がある。そして、たくさんいる登場人物それぞれの存在感は、見事に描き分けられている。
 ただ、一作としての完成度はやや低く、シリーズものを意識したような顔見世作品になっている。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アジアの息吹 トップ1000レビュアー
形式:文庫
『損料屋喜八郎始末控え』シリーズと同じく
江戸時代の複雑な貨幣制度を謎解きの中心に据えた
一種の経済ミステリー物。

天真爛漫な日本橋両替商の跡取り娘を主人公に
裏店の面々が知恵と人情で謎を解き、
悪者を追い詰めていくという筆者お得意のパターン。

ストーリー展開が貨幣制度のギミックに流されすぎている点と
個々のキャラクターを生かすためか視点が様々にスイッチする点には
やや難があると感じるが、「江戸」をここまで描ける作家が
そうそう居ないというのもまた事実である。
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