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11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
今年 是非とも読まれるべき一冊...とは思うが...,
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レビュー対象商品: ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (新書)
製材業が主たる産業のミシシッピ州の町。25年前の少女失踪事件で、少女を最後に見たことで犯人と疑われ様様な規制を受け続けるラリー(白人)、彼と友情関係を構築しながら、人種問題も抱えラリーを見捨て離反し一旦は街を離てゆくサイラス(黒人)。 25年の時を経て、同様の事件が起こり、ラリーは撃たれ、その真相解明捜査の過程で明かされてゆく、世代を遡った確執、と いまや警官となったサイラスの秘密... 登場人物はいずれも必死に、その日を暮らす小市民達で、小さなその町が全てで、風評に惑わされ、ラリーを苦境に追い込んだとしても とても彼らを責める事は出来ません。ラストには衝撃の人間関係も用意され、盛り上げ方もジックリで、深秋に読むに相応しい好著であると思います。 ただ、ジックリ検討すると、そのプロット(大筋)とその衝撃的な”ラストの仕掛け”が非常にハートの『川は静かに流れ』あるいはナンシー・ピカード 『凍てついた墓碑銘』に似ていると私には感ぜられ、どうしてもfull mark (5☆)を付けること値ませんでした。 それと、これ完全な"誤植"と思うのですが、p138 & 139 スーツケースをよたよた引っ張って歩いているのはラリーではなくサイラスであると思いますが...
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ミステリとしては弱いけれど、抑えた人物造形が魅力的です,
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レビュー対象商品: ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (新書)
タイトルとあらすじに惹かれて読んだ作品です。個人的にはミステリ要素にあまり期待せず、ビルドゥングズ・ロマンの色が濃い作品かなぁと予想していました。実際には、主人公2人のどちらについても、ビルドゥングズ・ロマンというほど丹念に少年時代から現在への変化を描いているわけではありません。けれども記憶の底から一時を切り出したような表現は、饒舌すぎるよりはるかに魅力的でした。 特に主人公の一人、レイプ殺人を疑われ孤独な日々を送ってきたラリーは、アメリカの小説にはミステリ・純文学問わず多く現れる風変わりで純粋な魂を持った男性ですが、その抑えた造形がすばらしい。決して聖人化していない。善良な弱者とも言い切れない。非常に魅力的な人物です。他の人物がともすれば類型的な中で、ストーリーにリアリティを与えていると思います。 ただ、ミステリとしてはどうなんだろう...驚くような二転三転はなく、サスペンスというほどの緊張感もない。最初からそれらを求めていない私には不満もないけれど、普通のミステリ好きには物足りないんじゃないかと推測するのですが。 手に汗握るストーリーじゃないと満足しない方には不向き。ミステリをベースにした読み物をゆったり楽しむ方におすすめです。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
もっと大きなミステリー,
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レビュー対象商品: ねじれた文字、ねじれた路 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (新書)
「ミステリ−」というジャンルへの期待から、華麗な謎解きや、驚くようなトリックを求めて読んだなら、失望するかもしれない。 事件とその解決は、2人の主人公の出会いと再会を描くための「きっかけ」に過ぎない。 むしろ、描かれているのは、 主人公2人の回想や、それを通して、現在の自分を見つめていく様子など、 いわゆる「純文学」的な要素だと言ってよい。 アメリカ南部の、貧しい暮らしを送る人々(黒人、白人双方)の様子が描かれ、 それが、物語に現実感を与える。 主人公たちもその貧しさの中にいて、それだからこそ、別れ、再会したのだ。 なぜ、自分の人生はこんなふうになったのか、なってしまったのか。 なぜ、親しかった者と別れたのか。 再び会い、ともに生きるようになれるのか。 普遍的な問いがこの物語の底流にあると感じられる。 そして、それこそ、この物語が解いてみせる「ミステリー」なのかもしれない。
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