私は、ゴッホの人生を描いた映画を見たことがあり、ゴッホがフランスで絵を描いているとき、生活費や画材など、費用の支援をしていたのが実の弟のテオだったことを知っていました。ゴッホといえば、名画「ひまわり」と結びつけられますが、作者の、弟の視点から兄を見た、簡潔だけど、なにか読者の心を揺さぶる文章と、ゴッホが死んだときの枯れたひまわりの絵が、印象に残りました。そして、後書きのテオが母親に当てた手紙「兄さんはぼくのすべて、ぼくだけの兄さんだったのです」という言葉どおり、兄が死んだ翌年にテオも若くしてこの世を去っていたのを、初めて知りました。兄のことを「きみ」と呼ぶのは外国ではよくあることで、私は違和感を持ちませんでした。「ルリユールおじさん」同様、大人も読める絵本だと思います。作者の「スタイル」でしょう。