この作品をどういう人間に薦めたらいいのかわかりません。
新卒社会人の主人公、就職が決まらず必死になっているところに天の救いか、一つの企業に採用が決まる。
未経験でも大丈夫との文句を信じてSE(システム・エンジニア)として働くことになるものの、
上司は超スパルタ、仕事は部下のスケジュールなどお構いなしな社長があれもこれもと引き受け、部下に丸投げ。
顧客は顧客で現場のことなど全く考えずにむちゃな要求ばかりを押し通す。
定時に帰るなど夢のまた夢。毎日終電もしくは会社に泊まりが当たり前の超激務な業界であることを知ったのは入社後・・・
というなんとも重苦しそうな話なのですが、そこはラノベらしく、研修担当の上司は外見年齢中学生の美少女。
主人公の成長物語としてもきれいにまとまっています。
手加減一切抜きの厳しい教え方に何度も嫌になり辞めようと思いつつも、死ぬ気で初仕事をやり遂げたときの気持ちから
少しずつ主人公の考えが変わっていきます。主人公の成長とともにまた少女の方も少しずつ態度が軟化してきたりするのが可愛らしい。
SEという仕事に関して、作者自らの経験をあとがきで語っていますが、本編終盤での主人公の考えと合わせてなかなか面白い。
最近はブラック企業などという単語もメディアや書籍で目にしますが、そういう流れの一部でもあるんでしょうか。
ラノベとしてこの作品を出したこと、それもまた面白いところと思います。