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なにもかも小林秀雄に教わった (文春新書)
 
 

なにもかも小林秀雄に教わった (文春新書) [新書]

木田 元
5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 788 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ランボオ、ドストエフスキー、ゴッホ、モーツァルト…「何もかも小林秀雄に教わった気がする」と回想する哲学者の、自伝的読書風雲録。「あのころは、文学のいいお師匠さんが大勢いた」。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

木田 元
1928年生まれ。東北大学文学部卒業後、同大学院特別研究生前期・後期課程修了。60年に中央大学に移り、72年より文学部教授。99年定年退職、中央大学名誉教授に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 241ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2008/10)
  • ISBN-10: 4166606581
  • ISBN-13: 978-4166606580
  • 発売日: 2008/10
  • 商品の寸法: 17 x 11 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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17 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
この本のtitleを見て、正統派の小林秀雄論を期待される方もおられるかもしれないが、80歳を過ぎた老哲学者が自分の思想遍歴を語った本と言ったほうが適切と思われる。その意味で、同じ頃にPHPから出版された自叙伝とでもいうべき”哲学は人生の役に立つのか”とoverlapする部分もかなりあるが、恋愛論や趣味の話にまで至るPHPからの本と違って、本書は思想的なものに限定されている。著者自身は本を割りと簡単に処分される方のようで、著者自身も認めておられるように、記憶に頼る部分も多いので、大雑把になってしまうところも多い。学者が自分の思想を形成するにあたっては、その方の若き時代の思想的風土が重要な背景をなすが、そういうものが既に歴史としてしか語れない現在の若い人にとって、こういう風にざっくばらんにそういう思想的風土を回顧談として語ってもらえるというのは、貴重な話と思われる。DostoevskyからKierkegaardを経てHeideggerに至った著者であるから、Dostoevsky論で有名な小林秀雄から感化を受けていても、別に驚くにはあたらないが、小林秀雄との最初の出会いはフランスの詩人、Rimbaudを通してであったらしい。著者が影響を受けた文学界の方というのは、小林秀雄にかぎらず、芥川や朔太郎については本文で言及されているし、後書きで唐木順三や山本健吉からも多大な影響をうけたと告白しておられる。そういうものの総元締めとして小林秀雄がいたということなのだろう。是非一読を薦めたい。
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By recluse VINE™ メンバー
形式:新書
著者があとがきで認めているように、だいぶタイトルとは異なる作品です。そういう意味では、タイトルは、だいぶ現代のマーケティングの影響を受けているようです。たしかに「小林秀雄」は全体を貫くモティーフとなっていますが、全体は3つの部分に分かれています。一つはドストエフスキー、もう一つは「詩」、そしてハイデッガーです。この2番と3番は私の感性が及ぶ領域ではありません。むしろ着目すべきは、若者の読書遍歴とその発展の軌跡の系譜でしょう。海軍兵学校の閉校に伴い、戦後の混乱の中に放り出された17歳の少年がどのようにして生活の糧を得ながら、30歳の壮年期への入り口までに、どのように書物と格闘したか。その軌跡が赤裸々にその時点その時点で出合った書物と共に語られます。最後の章は、不思議です。ここでは、驚くべきことに、著者が青年時に出会うことのなかった書物の著者「保田與重郎」が小林秀雄とのコントラストの中で、「現代」の立場から整理されてたどられることになります。この章に底流として流れるのは、慎重に抑制されてはいるものの、不思議な郷愁と悔恨なのでしょうか。「fatum librorum (本の運命)というものがあるのと同じように、読み手のほうにも本との出会いの運命というものがあるのかもしれない」という結語は、重いものがあります。
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By くにたち蟄居日記 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
 「反哲学入門」に驚嘆したことで、本書を手に取った。感想は三点だ。

 一点目。著者も認めているが、著者は「なにもかも小林秀雄に教わった」わけではないことが良く分かった。敢えていうなら。本書で取り上げる様々な哲学者や文学者を小林秀雄に結び付けようとしている部分はあるが、例えばハイデガーのことは、やはりハイデガーに教わっているわけで、小林秀雄から教わったわけではない。

 二点目。本書は一種の自伝として読める。木田という方の青年期の生活が窺えて楽しかった。テキヤをやったり闇米商売をやっていたという哲学者らしからぬ経歴で有名だと聞いていたが、今回その実態が分かって面白かった。勿論、ご本人の自己申告による「実態」であるので、どこまで正確なのかは分からないし、偽悪的に書いている可能性も排除出来ない。僕らも上手に騙されているのかもしれない。

 三点目。ということで、本書は読み易いが、散漫なそしりは免れないだろう。勿論、散漫が全ていけないというものではあるまい。但し「反哲学入門」という、余りに切れ味が鋭い著書を読んだばかりの僕としては、幾分、拍子抜けしたことは確かだ。著者の本は更に読まねばならない。
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