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日常に起きる謎だから、もちろん殺人事件のような大袈裟なものではありません。しかし、その謎に悩む駒子から見るとそれらの謎の多くは、その裏に誰かの悪意が潜んでいるように思わずにはいられません。しかし、作家の謎解きを読んだ後には、その誰かに対して暖かい気持ちを抱いてしまいます。そんなスタンスがとても魅力的だと感じました。僕たちの日常でも、他人の言動に悪意が込められているのではないかと疑心暗鬼になってしまうことがよくあります。そうした疑いも、きちんと謎解きをすれば暖かい気持ちに取って代わるのでしょうか。
ファンレターを書こう。『ななつのこ』を読んだ駒子はそう思い立つ。勢いで出したファンレターに思いがけず作家から返事が届き、文通が始まることになるが、その返事は駒子の日常に潜む謎を鮮やかに解いてくれるものだった。これはパズルを組み立てるのに良く似ている。
パズルのピースは駒子の手紙に全て揃っており、作家である綾乃さんの返事にはピースを埋める役割を持っている。 しかし、この文通は謎解きばかりではなく、駒子のやり場のない不安や悲しみを取り除き、成長を助けるものでもあった。
なぜだろう? 読み終わったとき友人の顔が浮かんだ。
久しぶりに手紙を書こう。そして『ななつのこ』と一緒に友人に送ろう。どうしてもこの物語を読んで欲しいから。
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