ダイラケ。これを漫才における天才という。
天才とは様々にいる。クラシックにおけるモーツアルト。マンガにおける手塚治虫。
ジャズにおける、マイルス・デイビス。絵画では、ピカソ。
そして、漫才ではダイラケ。
それぞれ、共通は、己の生きる前、その作品をよく知り、それを体になじませたことである。
マイルスデイビスも己以前のジャズを知っていた。モーツアルトも己の生きる前の曲というものを、自然と取り入れていた。ピカソも20代前には、それまでの絵画の技法を身に付けていたという。手塚治虫も、戦前のマンガの集大成ともいわれる。
まさしく、漫才ではダイラケであろう。
売れる前、ドサ回りで、先輩たちの芸を盗んだとも言われるダイラケは、戦前の漫才の集大成でもあった。そこに、ダイマルさんの発想力が加わり、漫才を近代的なものとし、不動の爆笑王となった。
このDVDは晩年のものが多く、出来も一番乗ってるとも言いがたいものがある。しかし、そこは天才ダイラケ。それでも、色あせることのない芸とネタである。
そのネタはダイナミックで、空想に富、かつ斬新なものであり、超現実的でもあり、生活感のあるものもある、ときには、若手に対抗してか駄洒落一辺倒の時もある。
その笑いの守備範囲も広大。ネタも広大。
漫才という原野に現れた、チンギスハンである。そして、ダイマルさんは尼崎出身。ダウンタウン松本人志も尼崎出身というのも興味深いところではある。
が、まあ、この芸と、ネタをごらんなせい。