はじめにで書かれていますが、「昭和40年代にスポットライトをあてて」当時の子供の消費市場のアイテムを取り上げて写真付きで説明しています。筆者の串間努さんが昭和38年生まれということもあり、類書より少し取り上げている年代が後になっていました。それはそれで新鮮でした。
12ページの「行軍将棋」はよく遊びました。平成まで造られていたことには驚きましたが。
「ママレンジ」も画期的なおもちゃでした。昭和44年にアサヒ玩具から造られたもので、これも大ヒットしました。発売から1年で17万個を売り上げたのは凄いことです。
「人生ゲーム」はベストセラーのゲームです。改訂版がだされて平成の世まで残っているのは、元々のコンセプトがしっかりとしていたわけで、皆が知っているボード・ゲームです。
ガチャガチャ、スワン型オマル、カラーそーめん、クリスマス・ブーツ菓子、シャンプーハット、銭湯の下足札、バヤリースオレンジ、お子様ランチ、デパートの屋上、ラムネなど、筆者の思い出話を読みながら、当時の記憶が蘇ってきました。
昭和45年に開催された大阪万博の前後は、日本がいろいろな意味で動いていた時代ですから、子供市場にも画期的な商品が大量に投入されたことが分かります。親の世代の可処分所得も上がり、比較的高価なおもちゃも購入できるようになった事が、ヒットした要因に挙げられます。
「昭和40年代こそ、戦後の子ども文化の黄金期だったという見解をもっている」という筆者の考えに賛同します。
この手の本は、その時代を知っている世代でないと興味はないでしょうから、読む人は限られると思います。一時、懐かしさに浸れるのは嬉しいことでした。