まずはGMの話
国家内国家たる大企業が自前で年金と医療保険の制度を作った
しかし戦後しばらくして日本との競争が激しくなって経営が傾くあたりで
退職者の分の負担がふくれあがって来た
しかしUAWはその特権を手放そうとしない
そして国民皆保険制度と国家の年金のある国との競争に負けた
国民皆保険制度や国家の年金の制度のほうが「マシ」だった、という話
実はUAWの創始者は社会主義の影響も受けていて
シンクタンクを作って国民皆保険や年金の制度を作ろうとしていた
惜しくも事故死してしまいその夢は潰えてしまったのだがな
もしそのもくろみが成功していたなら企業年金の悪夢はなかったであろう
皮肉にも社会主義が資本主義に残した制度というのが
企業が従業員の福祉に押しつぶされないために有効に働いたんだな
次にニューヨークの交通局の話で、過激化する労働運動とストライキ
それに対して強硬姿勢で年金などの基準を押さえ込んだ経営者の話
交通局と市には幸いにも「経営者」が存在したのだ
そして最後にサンディエゴの財政破綻の話
税金は徹底的にケチるくせにサービスだけ要求する糞市民と
そのくせ無駄なハコモノばかり作る馬鹿市長と止めないマジキチ市議会
涙目で年金基金から資金をくすねてくる市当局
著者は金融ジャーナリストで有りながらもそれだけにはとどまらず
アメリカの労働運動史や政治史の視座からも読み解いている
結局、企業対労組とか首長対労組だと労組は圧倒的に有利だが
国家対国民だとまあ国家がしけていてもなかなか文句は出づらいのである
日本だって年金や医療制度に対してはgdgdではあるが
まあそんでもずいぶんマシではあるな、と思うことしきり