あまりにもありふれていて、つい、通りすぎそうになる書名ですが、人間にとって根本的な課題である「苦しみとは何か?」そして「何故、この世に悪はあるのか?」について、大変深く考察した本です。
筆者は、一般的にありがちな「天罰」や「個人の成長の糧」、或いは「神の遠大なるご計画」のような苦しみの捉え方を、否定していきます。加えて、「この世の悪の存在」についても、人間の自由意志との関わりで答えていきます。この間の論理は、まさに「論証」と言えるくらいのレベルです。それゆえ、息の長い文章なのですが。
自分の感じた苦しみがリアルであればあるほど、「救い」になる書物だと思います。
また、このような神概念を持つ(ことを許す?)ユダヤ教についても、個人的には興味を持ちました(筆者は、ユダヤ教のラビ)。