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なぜ日本は没落するか
 
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なぜ日本は没落するか [ハードカバー]

森嶋 通夫
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

このテーマについて執筆を進めているあいだ,私は非常に悲観的にならざるをえなかった-17年前『なぜ日本は「成功」したか』を記した著者が,いま,なぜ日本没落を予想せざるをえないのか.かなり高いレベルの生活水準を持つ,国際的にはあまり重要でない国,それが著者の見る,21世紀半ばの日本のイメージである.

内容(「MARC」データベースより)

日本はいま危険な状態にある。次の世紀の中央時点2050年に照準を合わせ、その時に日本は没落しているかどうか、なぜこんな国になったのかについて考察する。

登録情報

  • ハードカバー: 205ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1999/3/5)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4000015508
  • ISBN-13: 978-4000015509
  • 発売日: 1999/3/5
  • 商品の寸法: 18.4 x 13.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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25 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 21世紀初頭で実現, 2005/11/27
レビュー対象商品: なぜ日本は没落するか (ハードカバー)
1999年初版が出版された時に購入し読んでいた。2005年の日本は森嶋氏が予測したとおりになっている。氏の予測は2050年であったが、没落スピードは速く2050年を待たずして早くも実現している。このように洞察力のある直言家を失った日本の損失は大きい。
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7 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 不気味な予言の書, 2010/10/3
レビュー対象商品: なぜ日本は没落するか (ハードカバー)
この本が書かれたのは、21世紀も間近い1999年の事である。発刊されてから2年ほど経った、2001年に、投稿者は古本屋で買った。森嶋道夫は、岩波新書で何冊かの本を出していたが、読んで一番面白かったのは、森嶋の自伝であった。「なぜ日本は没落するか」、この本の危機感は、その自伝の中にも読み取れる。森嶋は旧制浪速高等学校の出身で、その時の、勉強の思い出は面白い。人生で一番、必死になって勉強したと謂えるのは、この浪高時代であったと云っている。やがて京都帝大で青山道夫に師事した。森嶋が書く青山教授の人物像と奇矯の逸話は極めて面白い物だ、森嶋は小説家の才能があると思う。

さて、「なぜ日本は没落するか」は、日本の近未来、五十年後に対する予想である。現在は2010年であるから、四十年後の事になる。思うに、森嶋の予想は不気味なほど現実味を帯びて、近似しつつあるのは誰しも認める事であろう。敗戦後の「教育」の失敗がその全てを物語っていると、森嶋は言うのだが、敗戦で従来の教育が否定され、アメリカに押し付けられたデューイ流の民主主義教育と称された物が、果たして曲者で有るのだろうか?教育基本法は、誰しも、自らの教育に対する渇望を止める事は出来ない事を謳っても居る。戦後の民主主義的方法が、確かに日本帝国が否定した、一種の階級性を否定した上に成り立つ平等性を志向した物である事は事実なのだが、実際には、教育は高いレヴェルに人を導くものではなく、低いレヴェルの人々に、教育の内容自体が降りていった歴史でもある。歴史的な近代に入り、中年から若年にかけての日本人の資質が、史上これほど劣化した事は過って無かったと森島は結論付けている。日本人は、全体が均質化した知力と心性を持っている事は、世界的にも際立っている事実であるが、昨今の状況を観察すると、正にそれは崩れつつある事を教えられる。この事実から始まって、日本人の知的劣化を前提に、五十年後2050年の日本の政治的、経済的、文化的、未来を予言する。この予言の結論と推理の帰結は合理性であるが故に不気味である。投稿者はそれが、はずれる事を望むが、様々の知的訓練を蔑ろにした事実が、日本人の劣化に直接繋がっている事は、間違い無い。それを真のエリートが居なくなったと云っているのは、問題の簡略化の感が深いが、ならば真の選良を創る努力をしたら良い。戦後の教育のある時期、日本人の徳目と目された、努力、我慢、自制心、質素、倹約、志、そう云うモノは、戦後日本の教育、つまり、日教組教育観からは否定された。やがて、それが、重要な点で錯誤であった事が分かった。もう、この様な人間観、教育観の中では、日本人の知的劣化は止められもせず、避ける事さえ出来ないだろう。

確かに、明治以来大正までの日本人の、物質的生活は貧弱であり、人々は生活の為に様々の困苦を重ねる事が多かったが、知的な選良は確かに居た。選良とは一種の志であり、無私の献身者であろう。彼らは、一般の日本人に範を示し、常に根底からその資質の向上を促す努力をしている。こういう者は、今の日本には、ほとんど見当たらない。しかし居ない訳では無いだろう。この劣化の原因は何か?教育の何が駄目に成ったのか?志を得る何の機会が無くなったのか?大宅壮一が言う様に、テレビは、日本人の劣化に一役かった。大衆報道、は、いつの時代にも民衆の気分を誘導する魔物であるから。未来への打開の鍵はなんだろうか?教育は、もはや無力か?条件さえ変化すれば、教育は再生するのか?漢学、国学に基礎を置いた日本の精神文化は復活するか?高い芸術性の精緻さは復活するか?本来、この様な事は、政治家が思い描かねば成らない課題なのだが、今のポピュリズムの政治家と云うものは、情け無いほど、知的訓練の無い愚衆と化している。もはや、哲学の無い彼らに頼る事は無駄であろう、と、森嶋は云う。国が隆盛に向うのは、「何か」に、向って動きだす時なのだが、今の日本には、その「何か」が、見えない。それは、金儲けや、生産効率、といった物とは丸っきり異なる物だ。今の日本には、国民国家としての誇りや使命感を喚起する大義や目標が無い。過去には、越えるべき帝国主義の列強ヨーロッパがあり、また、敗戦後は、アメリカ合衆国という克服すべき目標が在った。

森嶋は、それをプリンシプル(原理・原則)と云っているが、思考のメソッド(方法)や、長期的国家目標とその手段である。森嶋が想定する日本没落の危機を打破する戦略は有るか?森嶋の云う、日本人の劣化を、否応無しに推し進めている原因が、幾つか有る。その原因を、取り除く事が最初の一歩になるだろう。今の日本は、どこを歩んでいるのだろうか?今回、本屋で、岩波現代文庫に収録されているこの本を発見し、ペラペラと拾い読んで見た。そして、依然として、内容は痛烈であっても、森嶋にこの本を書かせた動機は、世界に冠たる日本文明の再建と云う願であり、彼の強烈な、日本人としての誇りと、愛国心である事をかいま見た様に思う。歴史的に見た日本の二十世紀は、日露戦争の政治的勝利からから大東亜戦争の軍事的敗北まで、平和と称する実体は、戦争と次の戦争との休戦期間に過ぎなかった。それらを見渡すとき、歴史的理念とその現実は、常に乖離する運命にある事を、歴史のリアリズムは教えている。「歴史は繰り返す」、それは、過去の進歩主義者が夢想した人類の進歩史観ではなく、人間は常に同じ間違いを繰り返し、同じ過失を繰り返す、実に、歴史の進歩と退化は一つのトートロジーである事を教えている。日本人が、森島の言うように、2050年の時点で三流国へ転落するとしたら、教育の錯誤と荒廃以外に無いであろう。
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9 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 民主・鳩山の東アジア共同体の構想の元か?, 2009/9/28
By 
延樹 (東京都国立市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: なぜ日本は没落するか (ハードカバー)
タッチは軽めに書いているが、社会について特に、マックスヴェーバーについて勉強してないと、きつい内容だろう。
ロンドン大学で先生をやっている(た?)からか、英国よりの考えだ。
ww2では、英国は、ユーロ全体のために戦ったから偉い、日本はアジアを侵略したから偉くないという意見には
閉口してしまう。
英国は、どのくらいの国や民族を植民地化したんだ。
右だの左だのどっちでもいいが、たぶん英国にいると洗脳されてしまうのだろう。

大学教育改革案には基本的に賛成だ。専門科目2年で十分で、短大化してしまうので、
やる気のある人は専門科目を2つとれるようにした方が良いだろう(アメリカのように)。

見方は、著名な学者の引用が多いからか、オーソドックスなので反論もあるかもしれないが、
「あーそーだね」とある意味新しい価値を提供していない。

戦争の時代を生きた人だけあって、自身の体験から来る未来へのメッセージには、
少し考えさせるモノがある。
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