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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
首肯できる議論,
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レビュー対象商品: なぜ悪人を殺してはいけないのか―反時代的考察 (単行本)
本書は、旺盛に出版活動を続けている比較文学者の小谷野敦によるエッセイ集。構成は、死刑存置論の第一部「なぜ悪人を殺してはいけないか」、天皇制批判の第二部「共和制 への意思」、その他のテーマが論ぜられる第三部の三つに分かれている。 著者が「悪人」と定義するのは、一人以上を殺害したような「凶悪犯罪者」である。死刑の 存置を肯定する著者は、死刑廃止論者たちの矛盾した議論を突いていく。古今東西の資 料を基にしたおなじみの綿密な論考であるため、読者にとっては死刑制度のみならず仇討 ちや復讐についても復習できるようになっている。国際的な死刑廃止の潮流の背景には キリスト教という宗教的要因があり、また、遺族はともかく(廃止論者はとりわけ遺族をもち だす印象がある)すでにこの世にいない被害者の思いはだれが晴らすのだという議論、死 刑制度の否定的なフィクションを不自然な設定しかない(裏返せばそうでもしなければ死刑 を否定できない)という点で退けるなど、評者自身もともと死刑制度存置には肯定であった が、ほとんど全面的に同意したい。 ただ、あとがきにあるとおり、著者がここまで緻密に論をたてなくても日本では今のところ死 刑制度には肯定的な意見が強いといわれている(これを証明するソースを探したがないのだ が)。しかしそれは、天皇制も通じるが「なんとなくな現状維持」であって、前法務大臣の「国 民的議論」にすべきという意見に、彼女と正反対の意味で僕は賛成したい。また、第三部に はこの後に『悲望』で小説家デビューする著者の、ほとんど私小説と呼んでいい留学時代の 随筆が掲載されている。 最後にこちらの動画を紹介しておきたい。死刑廃止論の背後にある「人権イデオロギー」を喝 破して、仇討ちを説いた呉氏の出演するこちらの動画は、他の論者を圧倒する力を感じざるを 得ない。「人権は最大のイデオロギーだ!」。 http://www.youtube.com/watch?v=wDTRGdejubs
24 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
書名はややインチキ臭いが、内容的には充実していて私は満足,
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レビュー対象商品: なぜ悪人を殺してはいけないのか―反時代的考察 (単行本)
実は書名を見てすぐ、「?」と思った。だって「悪人はこの世から排除しろ。異物は社会から排除しろ」っていう思想は、反時代的どころか、むしろ近年の大衆的感性に寄り添ってるもん。…とワダカマリを抱えつつ最後まで読んだら、あとがきで著者自身がそのことに触れていた。一時期、死刑廃止論が下火になったので、大勢に迎合するみたいになるから単行本化は控えようとも考えたらしい(p262)。ま、著者の誠実さはそれなりに認めるけど、だったらタイトルにバーンと「反時代的考察」とブチ上げてるのはナゼ? という疑問は残る。著者はむしろ、取り澄ましたインテリ的感性を揶揄し、大衆に潜在する感性みたいなものに応えることで批評家としての地歩を築いてきたのじゃないか? とは言え、私は著者の議論の大半に納得させられるし、諸文献を博捜し敵手の立論の虚偽ともつれを暴いていく手並みにいつも感心させられる。私は愛読している。本書に収められた論考の多くも非常に内容豊かだし、かつ読み物としても面白い(ただし最後の「カナダ留学実記」は、なぜ本書に収められたのか、よく分からなかったけど…ま、「それがコヤノだ」とも言える。コヤノという批評家の存在そのものが反時代的だと言うなら、納得できないでもない)。 一点だけ、「宮崎(勤)は精神異常を装って三十九条による無罪を狙った」(p29)という断言は、危ういと感じた。ここだけを拾い上げて著者の議論をひっくり返すことはできないにしても、議論の一つの分岐点になる重要なポイントだと思うので、指摘しておきたい。
18 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
否定する奴は、被害者と同じ目に遭ってみろ!,
By 相原 こずえ (青森県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: なぜ悪人を殺してはいけないのか―反時代的考察 (単行本)
全くもってその通り悪人は皆殺しにするべきだ。 被害者は、悪人共によって、「この恨み、来世まで忘れるものか」というほどの強い怒りを持って、自殺にまで追い込まれているのだから。 あの佐賀のバスジャックの犯人も、真犯人は、そこまで凄惨にいじめ続けたいじめ加害者と、それを野放しにした教師こそ、責め立てるべき真犯人である。 私も、24年も前に、自殺未遂にまで追い込まれるほど凄惨ないじめを受け続けてきた。助けを求めた、寮の警察であるはずの寮監は助けてくれないどころか、ニヤニヤ笑って私の方をあざけり続けた。 (今思えば、本物の警察に届けるべきだったが。) 24年もたった今でも、全員、1人1人日本刀で刺し殺したいほど強いPTSDに悩まされて、未だに当時の恨みが忘れられない。 この本を否定する奴らに言いたい! 「被害者と同じ目に遭ってみろ!!お前も同じ感情に駆られるであろうよ!」
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