さまざまなオカルトや怪奇現象についての意見をまとめたコラム集。雑誌の連載が元になっている。著者はオカルト嫌いではなく、「懐疑派」だという。
宇宙人、UFO、ミステリーサークル、ナスカの地上絵、モアイ像、スプーン曲げ、念写、マイナスイオン、雨男・雨女、ピラミッドパワー、魔女、タロット、風水、こっくりさん、血液型占い、水晶球、六曜(大安や仏滅とかいうお日柄)、姓名判断、お札、藁人形、仏像、墓、戒名、数字による吉兆、開運印鑑、パワーストーン、火の玉、開運グッズ、心霊写真、他。いろいろな教養を披露しながら突っ込みを入れて紹介していて、なかなか面白い。また、それぞれイラストが入っていて、それが笑える。
特に科学を駆使して、というような内容ではない。だが、そんなレベルの議論すら必要とせずとも冷静に考えればおかしいでしょうこれは、といえる怪しげなものが世の中に氾濫しているのだということに気付かされる。それに、若いときの著者のみならず、これらのことを子供のころから全く信じないで無視し続けて生きてきたという人は極めて少数派だろう。それだけ人間というのは、こういうものを信じてしまうような心理的バイアスがかかりやすい存在だといえる。そして、そのような人の心の隙間や悩みを利用して巧みにお金儲けをしている連中が世の中にはなんと多いことだろうか。
オカルトを通じて、人間の弱さやそれにつけ込もうとする人たちの存在も見えてくる。一見軽いタッチの内容ではあるけれど、なかなか深いテーマを含んでいるように思う。