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5つ星のうち 3.0
風呂で溺死しないために,
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レビュー対象商品: なぜ人は砂漠で溺死するのか? (メディアファクトリー新書) (新書)
現役ばりばりの法医学者が書いた本書を読むと、法医学者が刑事ドラマで重要な役回りを占めるドラマ(著者も多く監修しているそうだが)が多いのもうなずける。第一章の最後にある「死因究明クイズ」を見ると、死因って意外なところから出てくるんだなと思う。無粋な正解発表はしないが、「一問出来れば法医学者の素質あり」というよいしょに乗っかって、簡単な一問目に「こんなもんか」と思っていたら、三問目の衝撃の正答に唖然。検死不足が問題になっているが、ほんとに法医学者が見ないと分からない死があるし、「人は嘘をつくが、死体は嘘をつかない」という格言が重く響く。風呂で溺死する人が年に一万人いるというのもちょっと驚き。脳出血の既往歴がある人はもちろんだが、飲酒、食事の直後に入浴して、くらくらっと失神し、そのまま頭まで沈んじゃう人が相当いる。アルコールと熱湯で全身の血管がマックスまで広がると、脳へ血が回らなくなって気が遠くなるとか。睡眠薬を飲んで風呂に入る、これも何考えてるんだと思うがいるらしい。風呂で寝るのは気持ちいいが、本書を読むとぞっとする。交通事故より死んでいるのだから。 自殺や性行為にまつわる死など、特異な死もかなり解説されていて、「人間、何で死ぬかわからない」と人の死に様の多さを思わずにいられない。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
新進気鋭の法医学者がのびのび語る,
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レビュー対象商品: なぜ人は砂漠で溺死するのか? (メディアファクトリー新書) (新書)
法医学関連の本も結構出版されてきているが、これまではどれもその道の権威、永らく法医学に携わってきた重鎮の手によるものだった感があるのだが、本書は新進気鋭の若手法医学者による新書といえよう。ほかの類書と本書が異なるのは、死亡診断書(死体検案書)の書き方に詳しくふれている点。 この点は、他の法医学の本ではあまり述べられていなかったと思う。 タイトルの「なぜ人は砂漠で溺死するのか?」については、ほんの数行ふれているだけ。 それほど重要なキーワードでもないし、タイトルとしていかがなものか。 ただ、のびのびとした筆致で法医学にかける意気込みを語っている点は好感がもて、楽しく読めた。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
実に楽しませる一冊,
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レビュー対象商品: なぜ人は砂漠で溺死するのか? (メディアファクトリー新書) (新書)
作者は杏林大学医学部准教授、東京都監察医務院非常勤監察医の医師である。 「ガリレオ」「コードブルー」などの番組制作に助言するドラマ 監修者としても活躍されている。 表題の砂漠で溺死事件だが、ある原因でサウジアラビアでは、 一日で106人が死亡、行方不明者が50人にも及んだそうである。 詳しい話を聞くと、なるほど! と思うのだが、人間の想像力は、 意外と常識を枠を出ないようで、そんな事情があったのかと 思ってしまう。 面白いのはわが国の風呂場での溺死数が年間1万人にも及ぶ ことだろう、これは交通事故死の2倍であり、交通戦争よりも 浴場戦争なのである。こんな危険地帯は即日撤去すべし! か? 著者は、人間の想像力の限界を理解し、真摯にご遺体の状況を 確認することに努めている。合点がいくところに真実が あるのだ、それが砂漠で溺死という突飛なことであったにしても。 本書の特長なのがイラストが大変充実していることでは ないだろうか。漫画的ではあるものの、腕のいい書き手さんなので、 状況が一目でわかる。実にスバラシイ! 家族の葬式でもしないとわからない死亡診断書の話もおりまぜながら、 日本の風習、法体系、最新医療から、医師の職業倫理、そして単なる 謎解きの読み物としても、実に楽しませる一冊である。
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