主人の父親は、昔、清涼飲料水販売卸の小さな商店を営んでいました。小さなトラックで、各商店や縁日などに配達。たくさんのラムネなどをケースに入れ、炎天下の中、よちよち歩きの孫を助手席に乗せて配送に行くことが、唯一の楽しみだったようです。家の倉庫には、三ツ矢サイダーオリジナルグラスもたくさん置かれていたこと、記憶しています。「いつでも、どこでも、三ツ矢サイダーとラムネは人気者だったね。」と、よく語っていました。先月、旅行帰りに、すっかり社会人へと成長した息子と主人と3人で、やぶ屋さんに立ち寄る機会に恵まれました。店内には、天ぷらそばと三ツ矢サイダーを前に「さあ、食うぞ」と意気込むばかりの宮沢賢治さんのイラストが描かれたポスターが、掲示されていたようです。お店の方に「天ぷらそばと・・・三ツ矢サイダーを」と注文すると、サイダーの名前を口にしただけで、女性店員さんは、顔いっぱいに、笑みを浮かべました。生まれてはじめて、食した、天ぷらそばと、三ツ矢サイダーの組み合わせ。もう今では、岩手から帰宅後も、夕飯のそばの日は「さぁ、今夜は賢治セットの日だ」などと、買い物カゴの中には、しっかり三ツ矢サイダーが、鎮座しています。夏目漱石にとっては、命の水。宮澤賢治にとっては、愛好の飲み物。我が家にとっては、三ツ矢サイダーは、おじいちゃん、孫へと繋がる大切な家族の絆となっています。