ユニクロは、このデフレ時代になぜ売れているのか?
私たちはユニクロ=ファーストリテイリングが今までどのような悩みを抱え、今後どのような経営戦略を取るのか理解しているだろうか!
柳井正の目指す理想の企業とは?
どのような人材を求めているのか?
ユニクロのライバル企業は?
この本を読むことで、柳井氏がこれだけの成功を収めているにも関わらずまったく安心していない、それどころか我われ以上に挑戦し、多くの失敗を経験していることを知ることになるだろう。
ユニクロの成功の裏側を知るには、まず、小売業界を知る必要がある。 元々、小売業界の粗利率は高いのだが、注文数、いわゆるロット数が低ければその度、割高コストになる。 数を捌ききれない大型店舗や小売業者がロット数が少なく、割高のコストになるのはそのような理由からである。
しかも、ユニクロ以外の小売業は在庫切れに対しての対策をしていない、いわゆる販売機会ロスを重視していないのだから厳しい状態になるのも必然である。
このような部分からも、すでにユニクロが優性なのだが、さらにSPAの理想的なジャストインタイムやサプライチェーンマネジメントを構築、それに加え、品質管理、改善のために中国工場での「匠プロジェクト」という新しい試みをしているところが面白い。
ユニクロの戦略で独特な手法があるのだが、その中で「3ヶ月以内は理由を問わず返品可能」というのを発表している。 それには訳があり、自社の商品に絶対の自信があるからできることなのだ。
ユニクロの経営理念なども独創的で、本社のスーパーバイザーや店舗リーダーの平等化で現場主義を大切にする。 さらにパート、アルバイトを積極的に正社員にする、などもある。 これらの思想を知ることで、柳井氏が一度退任したにも関わらず復活したことや、玉塚社長がなぜ、一度の失敗で退任することになったのかが理解できるだろう。
柳井氏は2010年までに1兆円の売り上げを目指しており、そのためには日本では6000万、海外事業で4000万以上の達成が必要である。 このような攻撃的な目標からも伺えるのだが、柳井氏の目標と玉塚社長の目標は相反していたのである。
これらを達成するには多くの難題を超えなければならない。
国内企業で気になるのは「しまむら」、海外企業では「GAP」「H&M]「ZARA」など。 どのような部分でユニクロがこれらの企業を意識しているか、本書を読むことにより知ることになるだろう!