鳥やチョウや動物、類人猿などとの対比から、ヒトがアフリカから出て、世界中に散らばっていった過程を見つめながら、体験的に「許容」という特質こそが人類が繁栄した根拠であるとする。
やや、手を広すぎという気もするし、本書で触れられている話題は、すでにあちこちで議論されていることであり、特に目新しいものではない。旧石器時代のヒトと現代人との違いも何もないというのも、多くの書物で述べられてきた。
ただ、それを旅という切り口で、体験的に語っているところがユニークである。
すなわち、見ず知らずの人であっても、旅人に対しては見返りを求めずに与える。それが人類を進化させてきたという。
それを別の切り口で見れば、交易ということになるだろうし、そこから貨幣やグローバリゼーションというところまで結びついていくものと思う。