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巨費を投じながらブランド構築に失敗した一時期のドット・コム企業を例に、著者は「どんなに優れた広告でも、存在しないものを作り出すことはできない」「企業に魂や心がなければ、企業が『ブランド』のコンセプトを理解しなければ、企業が周囲の世界とつながっていなければ、どんなマーケティングを試みたところで、だれとも深く共鳴しあうことなどできはしない」と強調する。
ブランドを大きくしたいなら、まず自社の「ブランドDNA」の解読を行うべきだと著者は言う。そして、実際に完成したCMをボツにしてまでナイキの「DNA」を追求したり、利益を上げる絶好のチャンスを棒に振ってまでスターバックスのブランド価値を貫いたりした自身の経験を語る。
マールボロ、ハーレーダビッドソン、マイクロソフト、アップル、AOLなど多数の事例分析を行う本書であるが、「限界」や「DNA」の見極めで成否を分けた企業を描き出している点はじつに興味深い。
著者はほかにも、顧客との情緒的きずなの構築、ブランドの「汚染」からの保護、ブランド価値の組織への浸透、消費者による大企業の「ブランド攻撃」などのテーマを論じ、それぞれのノウハウをまとめている。ブランドに「人間性」や社会的責任を求めるなど、懐の深いブランド論を展開しており、企業ブランド担当者にはとくにおすすめしたい。(棚上 勉)
著者は強いブランドを育てる条件として、「ブランドのDNAを定義し保護する」「顧客との間に商品やサービスを超越した情緒的きずなを築く」「ブランドを汚染から守る」など、8つのポイントを挙げる。
どんなブランドも、核心部分に「ブランドのDNA」と呼ぶべき力の源となる本質がある。中核顧客や将来の顧客、従業員などにとって、自社はどんな存在であるべきかを定義し、ブランドDNAを理解したうえで、そのDNAを守るようなマーケティング戦略を構築することが必要だと指摘する。
ブランドに命を吹き込むのも、混迷に追いやるのも人間であるという点で、ブランド構築は子育てと同じである。「親」が多すぎたり、短期間でくるくると変われば、「子供」であるブランドにも悪影響が出る。ブランド構築に奇策はなく、誠実かつ賢明に努力を重ねることが重要だと説いている。
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ブランド・マネジャー、ブランディング全般に興味のある人が手に取るに相応しい内容だとは思うが、カバーの緑色と歪曲されたタイトルのおかげで、その機会を失ってしまうのはもったいないと感じた。
実際自分も、原書の邦訳本を探していてこの本に辿り着いたが、書店で毎日この本の表紙を見ていた時には、単なる謎とき本だと思って、数カ月間全く興味が湧かなかった。
なので、著者には申し訳ないが、内容ーこの邦訳本自身のブランディング、ポジショニングのまずさ=5-2の星3つにさせて頂きました。
原書に忠実なら間違いなく即買い&星5つだったと思います。
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