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40 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
すばらしいの一語,
レビュー対象商品: なぜこの方程式は解けないか?―天才数学者が見出した「シンメトリー」の秘密 (単行本)
大傑作で、たくさんの読みどころがありますが、その中から1点だけあげます。230ページから235ページの「ガロアの鮮やかな証明」の項です。 三段階に分けてガロアの証明を紹介しています。 第1段階がガロア群の導入、第2が正規部分群の定義、第3が可解群の導入です。 これが見事です。 もちろん証明の細部は数学の専門家でない私にはわかりません。 しかし、証明の構造がよくわかりました。 なお、私は「可解群」のわかりやすい説明に初めて出会いました。 この6ページを読むだけでも私は2200円(消費税で2310円)の価値があると思いました。
22 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
5次方程式の解の公式が存在しないのはのようなものだ,
By にゃにゃにゃのおじさん (多摩) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: なぜこの方程式は解けないか?―天才数学者が見出した「シンメトリー」の秘密 (単行本)
対称で均整の取れた形を我々は美しいと感じる。それはどうしてだろうか。また、我々が複雑な世界や事物を理解するときには抽象化や何か別の分かりやすいものにたとえることが大いに助けになる。本来理論というのはそういうものだが「群論」は相対性理論や宇宙論を進めるメタファーのツールとなった。ハイライトは、伝説の数学者ガロア。高次方程式の解の公式をめぐる論争に終止符を打ち群論という新しい数学の分野を打ち立てる論文を書き終えたあと弱冠二十歳で決闘の露と消える。しかし本書の魅力はむしろそのハイライトが目立たなくなるくらいの豊富な挿話にある。シンメトリーを巡る人類史の物語は、古代ユダヤ、高次方程式の解の公式発見競争、バッハの平均律、アボリジニの親族システム、進化生物学、と滔々と語られる。 翻訳もとてもわかりやすい。
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
群論とシンメトリを論じ、現代数学史を活写する好著,
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レビュー対象商品: なぜこの方程式は解けないか?―天才数学者が見出した「シンメトリー」の秘密 (単行本)
ガロアに興味を持つ人達にとっては寝食忘れ、一気呵成に読めてしまうほど面白い本です。ガロアだけでなく、数学史の知識および現代物理学への興味があれば、さらに恐らく何十回読んでも読み尽きないほどの内容を持っているように感じます。とりわけ、下手な数学史の解説書を読むよりは、こちらを熟読した方が得る価値が大きい。安っぽい通俗書に従うと、クラインは大秀才であったが、たいした業績をもたない凡庸な数学者になってしまうし、クロネッカーは可哀そうなカントールをいじめた心狭い嫌な人物になり、カルダーノは性格破綻者で詐欺師風の奇人になってしまう。ところが、この本ではこれらの天才達を公平に描き、それぞれの業績の核心部分を適確に描いており、歴史的にガロア理論とどのように関連していくかが具体的にわかるようになっています。「クラインは、群論の応用において大きな突破口を切り開いたーー幾何学と対称性と群論が必然的に結びついていることに気づいたのだ。つまり、多くの点で幾何学は群論になることを明らかにした」(本書255頁)。確かに「この驚くべき言明は、幾何学に対する伝統的な見方からの脱却を意味していた」わけで、現代数学はまさしくその瞬間に姿を現したとも言えなくはない。クラインは、他の諸天才と比較すると、創造的な精神はやや見劣りしても、卓越した、まさしく天才的な理解力と整理力があったおかげで歴史的に立派な業績を残したとわかります。 超対称性のひも理論等の用語が頻出し、難解な部分はあります。しかし、物理学と全く無縁の私でも、一応わかった気持にさせてもらえるというのは、著者の筆力というか、世界一流の人達だけが持つ知識の深さ・広さのおかげかもしれません。掛け値なしに世界最高峰の知識人からの贈り物が本書であり、読んだ人達の視界に壮大な広がりを与えてくれます。
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