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なぜうつ病の人が増えたのか [単行本]

冨高 辰一郎
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (21件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

なぜ近年急激にメンタル休職が増えているのだろうか? なぜうつ病はこんなに増えたのだろうか? こういった素朴な疑問を調べているうちに、いかに製薬会社の行う「うつ病の啓発活動」が、結果的に世界のうつ病診療に影響を与えたかを知った。精神科医という仕事柄、製薬会社のプロモーション活動には気づいていたが、これほど強い影響力があるとは正直知らなかった。最近、欧米では製薬会社によって行われる啓発活動の影響について盛んに議論されている。「病気作り」という批判の言葉さえ生まれてきているのだ。しかし日本では未だ話題にもなっていない。病気の啓発活動と言われても日本人には対岸の火事のような存在なのだろう。しかし、うつ病の啓発活動は、既に日本社会に大きな影響を及ぼしている。テレビのコマーシャル、病気の啓発サイト、病気の市民講演会と様々な機会を利用してじわじわと染み込んでいる。あまりにも社会に溶け込んでいるので、逆に気がつきにくいだけなのだ。患者も、医療者も、こういう現象が既に起きていることを認識する必要がある。本書をきっかけに、現在のうつ病問題を理解し、うつ病診療を向上させる一助としていただきたい。

内容(「BOOK」データベースより)

うつ病になるのはあなたのせいではない。これはつくられた「病い」だった―。薬と休養を勧めるだけのうつ病対策では不十分。現役精神科医が、うつ病診療の問題点と解決策を書き尽くす。

登録情報

  • 単行本: 252ページ
  • 出版社: 幻冬舎ルネッサンス (2009/7/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4779004535
  • ISBN-13: 978-4779004537
  • 発売日: 2009/7/10
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (21件のカスタマーレビュー)
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By 紫陽花 VINE™ メンバー
形式:単行本
「鬱病が急増している」、と言われる現状を、臨床医の著者がある種のタブーを破りながら分析した本。私も鬱病経験者(現在も定期通院中)だが、この種の本は精神科医側から一方的に述べたものが多く、それに比べ客観的分析がなされていると思う。

著者によれば、所謂古典(典型)的鬱病は増えておらず、非定型的鬱病と言うタイプが目立ち、若い世代が多く、長引く傾向にあると言う。これは従来、不況、終身雇用撤廃、グローバル化による競争の激化などで、ストレス・不安が堪ったせいだと指摘されてきた。確かに、統計的に見ると1999年〜2005年の間に鬱の患者が二倍に増えているのだが、これは上記の原因では説明出来ないと述べる。著者はこの1999年と言う年に着目する。確かにバブル崩壊後の年だが、この年はSSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)と言う抗鬱薬が日本に導入された年である。そして、非定型的鬱病患者の急増とSSRIの売れ行きには正の相関関係があると言う。オカシイ。本来なら負の相関関係になければならない。ここで、製薬会社の啓発活動に焦点が当てられる。「「鬱」は病気だから、早期治療が必要」と言う論理である。これにより、軽い鬱気味の方にも新薬を与える事によって、患者数が急増したと言う構図である。早期治療は確かに必要なのだが...。

私も療養中、(説明を受けた上で)種々の薬を服用したが、新薬のテストと言う意味もあったかもしれない。義母の胃ガン手術後の抗ガン剤の使用においても同様の問題があった。製薬会社や医療機関に対する信用問題に係るので、慎重な議論が必要だが、本書は臨床医としての実感を語ったもので、信頼感を覚える。
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12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
製薬会社のプロモーションの凄まじさを思い知ることのできる1冊。
読了後、新聞を読むと、毎日のように製薬会社の全面広告が掲載されていることに気づいてしまった。
本書が述べるように「疾病の啓発活動」を名目に。
逆に、これじゃあ新聞業界は製薬会社や医療業界の批判をそうやすやすとはできないなぁと、新聞社が批判できない盲点(創価学会、TV業界、新宗教、記者クラブ制度etc)をまた一つ発見してしまった。
発見できただけでも価値ある1冊であった。
SSRI現象についてはなんとなくそうだろうなぁと思っていたが、従来の三環系に比して副作用が少なく、効果が高いということも疑わしいとは。
プラセボ群と大して回復率が変わっていないし。
そこはうつ病は薬なしでも自然に治るものなのだと解釈すべきなのであろうが、さあ、隠れた税金の無駄遣いが発見されてしまったようだ。政府が手をつけるのはいつ?
もちろんきちんとした治療を受けることで自殺を防ぐことが出来ればよいのだが、本書のデータでも示されているように、うつ病の啓発が進んでも自殺者は減るどころか増えているのである。うーむ。
この本が売れると著者は製薬会社や各種勢力から嫌がらせを受けそうだが、そこは踏ん張って欲しいところだ。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
うつを発症し、11年になる知人がいます。
「うつは心の風邪で、最近はSSRIといういい薬もできた。
早く治療すれば、すぐによくなる」
著名な精神科医の本にはそう書いてありました。
知人は友人のつてで紹介状を書いてもらい、その医師にかかるようになりました。
あれから11年。いまだに治らず、現在、休職中です。

「いつからですか?」
「それ以上、ガマンしないでください」

グラクソスミス・クライン(パキシルの製造・販売元)が、
女優の木村多江を使って、うつ病啓発広告を猛烈に展開したのはいつだったか。
本書を読むと、病の啓発とは、
つくづくマーケティングなのだということがよくわかります。
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