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なぜいま医療でメタ理論なのか―構造構成主義研究〈3〉
 
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なぜいま医療でメタ理論なのか―構造構成主義研究〈3〉 [単行本]

西條 剛央 , 京極 真 , 池田 清彦
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

難問山積の医療現場でメタ理論はどう使えるのか?第一線の医療者と語り合う構造構成主義の可能性。岩田健太郎・八杉基史・西條剛央の鼎談のほか構造構成主義の深化を示す論考多数。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

西條 剛央
1974年、宮城県仙台市に生まれる。早稲田大学人間科学部卒業後、早稲田大学大学院人間科学研究科にて博士号(人間科学)取得。日本学術振興会特別研究員(DC・PD)を経て、2009年度から早稲田大学大学院商学研究科専門職学位課程(MBA)の客員講師(専任)

京極 真
1976年、大阪府大阪市に生まれる。作業療法士。日本作業行動研究会理事・評議員。東京都立保健科学大学大学院保健科学研究科にて修士号(作業療法学)を取得。現在、首都大学東京大学院人間健康科学研究科博士後期課程に在学しつつ、社会医学技術学院で専任講師を務める

池田 清彦
1947年、東京都に生まれる。東京教育大学理学部卒業後、東京都立大学大学院博士課程修了。山梨大学教育人間科学部教授を経て、2004年4月から早稲田大学国際教養学部教授。構造主義生物学の地平から、多分野にわたって評論活動を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 243ページ
  • 出版社: 北大路書房 (2009/04)
  • ISBN-10: 4762826693
  • ISBN-13: 978-4762826696
  • 発売日: 2009/04
  • 商品の寸法: 21 x 15 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By kamuya
形式:単行本
第三号のテーマは「医療」です。今回の目玉である座談会は、岩田健太郎・八杉基史・西條剛央の三氏による「医療現場の諸問題を問い直す-構造構成主義は医療教育現場でどのように使えるか-」というものです。また、医療をテーマとした論文、あるいは医療について言及している論文が多く掲載されていました。

座談会のなかで心に残ったのは、岩田さんが自分自身の失敗例として、「診察のときになるべく患者さんの話をじっくり聞いて上げるようにしていたら、そのせいで受診待ちの時間が長くなってしまい、そのことについての苦情がたくさん寄せられてしまった」ということを話していたことです。(その「苦情の声」が書かれた紙は看護婦さんたちの部屋の壁に貼られていたので岩田さんご自身はしばらく気づかなかったそうで、「看護婦さんはこれを見ながらお昼ご飯をたべていたのか・・」と、ほんとうに申し訳ない気持ちになったそうです)。

自己という構造を“修正する柔軟さ”を持っていたなら、目的意識を失わずに自分自身を高めていくことができるわけで、まさに「構造構成的な態度」だなと思いました。

また「原理的な考えをいつ教えるべきか」といった点で、西條さんと岩田さんの考えは違っているのですが、対話を重ねるにつれて、お互いに考えが変わっていき、ひとつの考えに収束していく様子は、予定調和的ではない、鼎談だからこその良さが出ていて読み応えがありました。

また、岩田さんが西條さんに、構造構成主義は現実に我々を困らせる嫉妬や見栄といった感情の問題をメタ理論(構造構成主義)でどう扱えるのか、と疑問を呈したり、八杉さんが信念対立はどういう場合に起こりやすいのか、と質問することで、構造構成主義の活用法が浮き彫りになっていくのも鼎談ならではの良さが出ていたように思います。

研究論文は、医療、デューイ教育学と現象学、妖怪論、教育指導案作成法、ブルデュー論といったように多岐に渡るものでしたが、これまでの中でもかなり高い水準のものが多かったように思います。

雑誌の刊行は、「三号目以降が正念場」だときいたことがあります。(これは小説家でもおなじで、「一作目は経験で書ける、二作目は想像で書ける。大事なのは、経験も想像も出し尽くしたあとで、いったい何が書けるかだ」というコトバもあるほどです)。今回、医療という“われわれの生存の問題”を中心テーマとしたことで、「構造構成主義研究という雑誌、また構造構成主義そのものの展開も、これからますますしっかりとした軸をもってうごきだすのではないかな」という予感がしています。

第四号は「環境問題」がテーマになる予定とのことなので、そちらのほうにもすごく関心があります。毎年一号の刊行ですが、こんなに“歳をとるのがたのしみな雑誌”はなかなかないです。
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