岩月さんの価値観・人生哲学は、僕はとても気に入っていて、いくつも本を読ませていただいている。論拠が示されていないので、科学的といわれると少し?と感じるが、一つの考え方として、【一般的に男性が事実性に着目して記憶をするのに対して、女性は感情をベースに記憶を形成する】というのは、面白い着目点だと思った。男性の僕としては、とても役に立ちそうな意見だった。
ただなぜ、女性に挑発的なタイトルをつけたのであろうか?。読者を限定しそうな気がする。この手の話は、誤解を受けやすいのに。また、仮説とサンプルの話は、テキサス工科大まで留学した人だけあって、科学の一般化の考え方をよく簡潔にまとめている。が、どうしても「それは、あなたの主観では?」という印象を受けてしまうのはなぜだろうか?。そこまで言うならば、論拠の論文とサンプルの統計処理方法などのバックデーターを示すべきであろう。そうでないと、著者の価値観の話に堕してしまう。とても良い視点や切り口は多く、非常に自分の人生にとても参考になったが、如何せん「思想」としては無防備すぎる発言に感じるなぁ。しかも著者には歴史観が薄い気がする。産業資本主義が行き着いている近代国家では、離婚率の上昇、女性の経済的自立、恋愛結婚形態の多様化は、はっきりいって不可避です。現状の観察から岩月さんが導き出した「現実」が、必ずしも社会形態の完成形ではないはずです。だって、父親に愛されて感情を幸せ一杯にして、外部から傷つけられないで男性から守られる女性が社会的に理想というのは、ちょっとありえないもんなぁ。それでは、戦前の良妻賢母教育とどう違うのかな?と思ってしまう。
なんか辛口になってはいますが、男性の僕としては、より分かり合い難い男女が「分かり合うため」のきっかけとしては、とても読んで参考になったと思います。なによりも、読みやすいですし。