日本では、商店街の凋落が問題となって久しいが、この瞬間も秒単位でシャッターが街を蝕んでいると聞き及ぶ。そんな、たやすく崩壊していくことのできる「街」を「常に」維持しようとする現場の人の著。知ったような語りをする象牙の塔の人々のそれとは全く異なる、地に足のついた情報のみが記される。読み進めていくと、単なる「まちおこし」がテーマだが、その視点が街を「すみか」と同次元にしていることに気がつく。われわれの家もそうだ。掃除をしなければゴミがたまり、ホコリがたまりあっという間に荒れ、いわば凋落していく。「面倒だ」と思っても気をとりなおし、自らを奮い立たせて「掃除」という維持作業をおこなうことで、気持ちよくそこにいる環境を維持できる。この街で生きていく、生活していく、というモノがあればたとえ一時的に凋落したとしても家をリフォームするように街もリフォームできる、というヒントさえ読み取れる。現場は宝の山を彷彿とさせてくれる一冊。おすすめです。是非お読みください。