出版社 / 著者からの内容紹介
内容(「BOOK」データベースより)
内容(「MARC」データベースより)
著者について
公職として、金融審議会委員、政府税制調査会 金融小委員会委員、社団法人投資信託協会理事の他、経済産業省、総務省の複数の研究会委員を兼務。
書籍の執筆、雑誌への寄稿、各地での講演、テレビ・ラジオへの出演等を通じて、投資や起業、経済や経営を、より多くの人が身近に感じられる社会を創るべく、メディアを活用した新しいスタイルのインキュベーションに取り組んでいる。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
国内外の投資運用会社に勤務の後、1996年、日本初の投資信託評価会社、アイフィスを起業。1999年、同社を世界的格付け会社スタンダード&プアーズ社に売却。2000年、ソンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画。2004年同社をMBOし、現在、同社副代表。2002年、NHK教育テレビ「21世紀ビジネス塾」のキャスターとして、全国の中小企業への訪問を開始。2005年、法政大学専門職大学院イノベーション・マネージメント研究科客員教授に就任。公職として、金融審議会委員、政府税制調査会金融小委員会委員、社団法人投資信託協会理事の他、経済産業省、総務省の複数の研究会委員を兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
抜粋
私が、中小企業の取材に積極的に取り組み始めたのは、二〇〇二年のNHK教育テレビ「21世紀ビジネス塾」のキャスター就任がきっかけでした。それ以降、自分自身でも機会をつくり、取材をした企業の数は、三年間で約四〇〇社となりました。
なぜ、これほどに中小企業に惹かれたのか。
それは、「元気な中小企業の姿に、ビジネスの未来が見える」と感じたからです。
大企業と比べて遅れていると思われがちな中小企業のなかに、時代の変化を先取りして、いち早く自社のビジネスに結びつけている元気な企業が数多くありました。一見、小さな企業の小さな工夫であっても、つぶさに見れば見るほど、それが最先端のビジネスの姿であることに気づいたのです。
二一世紀の市場は、明らかに二〇世紀とは違う。そのことは誰もが理解しています。しかし、その変化の具体像が見えないために、動けずにいる企業が多いようです。高齢化、少子化、成熟化、情報化、様々なキーワードが示されていますが、そのキーワードが融合してどのような市場をつくり出すのか、それが見えないのです。
ところが、好業績を上げている中小企業の経営者は、その変化の兆しを鋭く感じ取り、自らのビジネスをいち早く市場に合ったものに変化させています。
そうした動きのなかで、新たに生まれてきているのが「御用聞きビジネス」です。
御用聞きといっても、サザエさんに登場する酒屋の三河屋さんではありません。サザエさんの育った時代よりも、今の私たち日本人は豊かになりました。モノと情報があふれる世の中では、消費者の求めるものも変わってきています。それは、安心であったり、心地よさであったり、自分らしさであったりします。言葉にして説明することが難しい「感覚」のようなものを求めるようになってきたのです。しかも、それはお客様一人ひとりにとって異なる独自のものなのです。
現代の御用聞きとは、その「感覚」を感じ取り、お客様の身になって「購買支援」のサービスを提供してくれる存在です。
しかも、今では、インターネットの発展によって、すべての企業に、業種や地域の壁を越えるチャンスが与えられています。小さな町の小さなお店であっても、全国のお客様の御用聞きになることができます。また、小さな会社でも、全世界に向けて自社製品やサービスを提供することができます。情報通信の革命とそれに伴う物流の革命、さらにまもなく訪れる本格的な金融の革命が、御用聞きビジネスの機会を大きく広げていくのです。
お客様の言葉にならない声を聞き届ける御用聞きと、そのお客様の声に応える商品を開発・提供する企業とが、手をたずさえて「御用聞きビジネス」の世界を創り上げます。
そして、このビジネスは、すべての分野に浸透し、営業のあり方、商品開発のあり方、情報発信のあり方、人材育成のあり方、そして、企業そのもののあり方を大きく変えていくでしょう。もうすでに、その兆しは現れ始めています。
本書では、そんな兆しを教えてくれる小さな会社の取り組みをご紹介しています。業種や規模は関係ありません。新しく生まれてくる市場で、どのようにビジネスに取り組むべきか。そのための発想転換は、どの会社にも共通なのです。
小さいからこそできる智恵に満ちた工夫。
その集積が大企業を動かし、社会をも動かします。
小さな会社の小さな工夫。
それは、私たちが進むべき未来への、たしかな道筋を教えてくれます。