マリーの住む大きな家のすみっこに、ネズミの住む小さな家がある。
なんと家族構成、部屋の様子が瓜二つ。そればかりでなく行動まで
もがそっくりなのだ。例えば、マリーが学校へ行っているときは、
娘ネズミも学校へ行き、絵をかいたり、読書したり、歌ったりと
同じことをしているのである。全く同じ生活をしている者同士が
身近にいながら、お互い気づいてないという奇跡的な状況を
読者はしばしの間、楽しむことになる。
あり得ない話にリアリティをあたえてくれたバーバラ・マクリントックの
雰囲気あふれる絵もみどころ。ネズミ家のソファーが卵ケースや
ティーバッグで作られていたり、糸巻きのスツールがあったりと、
本当にうまく考えたものである。
彼女たちは、ふとした偶然から出会いながらも、やがて別れてしまう。
しかし、それだけでは終わらない。もうひとつの運命的奇蹟が
まっているのです。離れていても通じ合う心っていいですね。