出版業界について勉強したいと思っている矢先に本書に出会って読んでみた。
本書は出版業について解説した本ではなく、筑摩書房の営業局長であった田中氏が書店・取次向けに1999年8月から2007年2月まで8年間に亘り月次で発信したコラムをまとめたものだ。従って業界用語がばんばん出てきて外部の素人にはよくわからない部分もあるが、専門用語には親切な解説がついているので、それなりに理解した気分になるることができる。
田中氏の文章はストレートで歯切れがよく、こんなことを書いてもいいのかなと心配になるような出版界に対する苦言や提言が記されているので、読み物としても面白いし、この業界が抱えている問題がわかり勉強になった。また厳しいことを言いながらも田中氏が出版業に対して抱く深い愛情が随所に溢れている点も好感が持てた。