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どうする? 日本企業
 
 

どうする? 日本企業 [単行本]

三品和広
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商品の説明

内容紹介

成長ありきの経営はもう止めよう!
日本企業の成長至上主義に警鐘を鳴らす。
腕時計、ピアノ、鉄などのケースを取り上げ、日本企業がはまった落とし穴を検証。
イノベーション、品質重視、多角化、国際化など、一見「正解」と思われる戦略の難しさと恐さも示す。
そのうえで、日本企業がとるべき道を探る。

以下、本書カバーそでより。

やりたいことが先にあり、それに邁進した結果として成長を遂げるのが、企業の正常な姿です。
戦後のトヨタ自動車やソニーは、そのような姿を代表する企業だったと言えるでしょう。現在なら、アップルがその好例と言えます。
ところがいまや多くの企業が、やりたいことはそっちのけで、成長目標の実現に邁進しているようです。しかし成長を目標に掲げると、ろくなことになりません。

私が望みを託す活路は「リ・インベンション」、すなわち歴史に残る発明を取り上げて、一からやりなおそうというものです。それは、技術力以上に構想力を要します。
構想力は秀でた個人に宿るものです。日本にも優れた人材が育ちつつあると、私は感じています。
これという人物は、リ・インベンションに挑戦させ、新事業の芽が出たなら、若くても経営を委ねるくらいのことは、やってもよいのではないでしょうか。

内容(「BOOK」データベースより)

成長ありきの経営はもう止めよう。腕時計、ピアノ、鉄などの事例から、日本企業がはまった落とし穴を検証。イノベーション、品質、多角化、国際化の難しさと恐さを示し、活路を探る。

登録情報

  • 単行本: 256ページ
  • 出版社: 東洋経済新報社 (2011/8/4)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4492532919
  • ISBN-13: 978-4492532911
  • 発売日: 2011/8/4
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西山達弘 トップ500レビュアー
現代の日本の大企業が陥っている苦境を詳細に分析し、これからの経営へのヒントを与えてくれる本。
具体的な企業分析が詳細で独自のユニークな視点もあって引き込まれて、一気に読めてしまうとともに、深く考えさせられた。

企業事例として挙げられているうち印象的なのは、かつて世界を席巻したセイコーとヤマハである。
セイコーは水晶振動子という革新的技術を使って正確な時計を作り出したものの、安価な香港性の時計に苦しめられ、ブランド価値で勝るスイス勢に完敗している。これは、大量生産品では価格競争力に勝る国には対抗できない好例である。
一方で、ヤマハはピアノという分野で規格大量生産を確立して世界市場を席巻したものの、円高に苦しめられ生産台数では韓国中国に遠く及ばない。また、品質面でも、コンサートピアノではスタインウェイに追いつくことができず、その後の経営多角化も失敗し苦境にあえいでいる。

以上二つの事例の反例として、GEをあげている。もともと家電メーカーであったGEは日本企業の攻勢にさらされて、正面切って戦うことを避け、競合しない分野に注力して成功している。これが日本企業へのヒントとなる。

また、本書ではデータを示しながら、われわれの常識とは異なる実像を二つ示している。
まず、1960年以降の日本の上場企業の売上高と利益率の推移を見ると、オイルショックやプラザ合意など大きな事件とは無関係に一貫して利益率が低下している。
中国の分析も興味深い。戦後の日本と文化大革命後の中国の一人あたりGDPの伸びを重ねあわせてみると、中国の「高度成長」は大きく見劣りすることを示していることがよくわかる。

そして、いまや強烈な指導者を持たない日本企業へのヒントとして、スティーブ・ジョブズを例に、リ・インベンションを提唱する。

本書は主に日本の企業向けに書かれた本であるが、「成長神話」に囚われているのは、日本という国も同様である。
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 麒麟児 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
Amazonが確認した購入
全編印象に残る言葉のオンパレード。まるで自分の会社のことかと思ってしまう。多くの日本企業が今日抱える隘路を鋭く抉って読ませる一書であった。

「まるで強迫観念に取り憑かれたかのように成長、成長とまくし立て、売上高は伸ばし続けてきたものの、その陰で利益を度外視したツケがたまりにたまって、閉塞感を打破できない状況に追い込まれてしまったのではないでしょうか」(9頁)。
「競争優位は地縁に頼って得るものではなく、他社に先駆けて有望な事業を見出すところから生まれる」(117頁)。
「半導体が、誰の目にも魅力溢れる有望な分野に映った時点で、実は成功する見込みが薄くなっていたわけです」(132〜3頁)。
「自らが新興国であったときは外国企業の「侵攻」を見事に阻止して自国企業を守り抜いた国が、次は外国に「侵攻」して成長を続けようと目論むのでは、いくら何でも身勝手に過ぎると思いませんか」(149頁)。
「多くの企業に共通して言えるのは、量産品は見込みが薄いという点です。・・・ 一億人前後の市場圏に軸足を置く日本企業が、規模の経済で欧米勢や中印勢の向こうを張る余地はないに等しいはずです」(200〜1頁)。
「日本企業が量産を御家芸とするに至ったのは、習熟効果の賜です。・・・ 量産に乗り出せば、どこの国の企業であろうと、工程からのフィードバックが頻繁にかかります。学習効果を活かす投資機会も少なくありません。コンフォーマンス・クオリティの向上や、原価の低減は、このようなルートを通して生まれるのです」(201頁)。
「自社の「やりたい仕事」を精密に定めることこそ、経営戦略の一歩となるのです」(216頁)。

その他、「パフォーマンス・クオリティ」と「コンフォーマンス・クオリティ」(=品質を上げれば原価が下がる)の相違(79頁)や多角化の2類型(滲み出し型と狙い打ち型)の区別(116頁)なども大いに勉強になった。
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16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 時宜を得た、大変考えさせられる本です。読後の要約は、
「日本と日本企業は崖っぷちに追い込まれつつある。ちょっと良いくらいの製品は、油断すると、後続に飲み込まれる。立地が悪くなった場合、イノベーションは徒労になる。世界を変えるぞというくらいの、心の叫びの入ったものが、リスペクトされ、長続きする」

 取り上げられている事例のうち、セイコーとヤマハピアノの栄枯盛衰はもの悲しい。川上源一氏は、スタインウェイを分解し、模倣するように指示し、良質のピアノの大量生産に成功する。しかし、代用品は、やがて別の代用品に置き換えられていく。
 対照の、イタリアのパオロ・ファツィオリの事例が興味深い。このピアノを造るために生まれてきたような人物は、ピアノを根本的に見直し、スタインウェイとはまったく別のピアノを造った。スタインウェイを超えたと評価される。
 糸川英夫氏は、生涯をかけて1本のバイオリンを造った。発想とアプローチの独創性はパオロ・ファツィオリ氏と似ている。
 
 日本はもう駄目だろうか? 希望はあると思う。
 レクサスLS400が画期的な高級車としてデビューしたとき、欧米のメーカーはLS400を大量に購入、分解し、徹底的に調べあげたという。ホンダはビジネスジェットを造った。飛行場に試作機がデビューしたとき、着陸してくるエアラインのパイロットは管制官に向かって叫んだ。「アレは何だ! すごく綺麗な飛行機だ。俺も欲しい!」と。直ぐに、Head Turnerというあだ名がついたという。
 共に、著者が言う「心の叫び」を持った技術者たちが作り上げた作品である。そして、それをバックアップした経営者もいたから実現できた。
 とすると、著者が言うように経営者が浮沈の鍵のように思える。
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