西内ミナミさんの描く本はかわいい。普遍的な子どものかわいらしい心に
ぴったりと寄り添って惹きつける。
今回は、スズキコージさんが絵を描いて、いっそう魅力的な物語が展開する。
北の国の山の、またその山奥に住むちいさなハリネズミの夫婦が、
同居する、実はサンタクロースのおじいさんの、ニコラスおじいさんのために
自らの力でプレゼントを用意する。
それには、わけがあったのです。
はてさて、そのために彼らが尽力するさまやいかに。
誠実に。労働の対価として。
ニコラスおじいさんの喜ぶ顔がみたくって。
まる1年を、誰かのために費やして、働いて、プレゼントを用意するなんて
とてもとてもできることじゃない。
スズキコージさんの絵が、いつもながら素晴らしい。
きっとスズキさんは、自分の作品であろうと、作家と組んで描く作品であろうと
物語のひとこまひとこまに過剰すぎるほどの想像力とエネルギーと
沸々と湧いてくる描きたい内なる欲求を、迸るように現しているのだろう。
細部まできっちりと描きこまれた絵にうっとりする。
ああ。ほんとうに。
ほんとうに、こんなに心を尽くした贈り物をしてもらったら!!
とんがとぴんがに関わった人にも福がもたらされたことにも、
「プレゼント」のほんとうの意味がこめられていて、嬉しくなる。