「生協の白石さん」にも通じるコミュニケーション力に関する良著です。また実際の応対の記載は非常に臨場感があります。
「感情労働」の時代だそうです。代表的な職業は旅客機の客室乗務員や著者の職業である「お客様係」ですが、対人関係が必要な職業ではすべて、自分の感情をコントロールできる技術、「大人力」が必要です。
私自身、病院の勤務医師として、リスクマネージャー係を担当して来ましたが、20年ほど前と比べると苦情やクレームをつけてくる患者や患者家族などは明らかに増加しています。しかしそれと同時に、コミュニケーション能力があまりに低く、稚拙な応対しかできない医師・看護職員なども明らかに増加しているようです。クレーム発生の発端は顧客だけではなく、初期段階で顧客に「火をつけてしまう」職員の問題も大きいのではないかと思うのですが、本書はそのことについてあまり掘り下げられていないことが残念です。