この本は、なかなか素晴らしい本です。
どちらも穴熊専門家の遠藤アマと広瀬プロで作り上げた作品で、アマとプロの考えかたの
違いが見え隠れする素晴らしい出来です。
穴熊には、穴熊のコツというのがあって数をこなして体で覚えてくるのが
一般的なのですが、この本では、そこのところをなるべく本で伝えようと
しています。
3章に分かれています。
1章は、代表戦形の定跡おさらいになっていますが、どういう感じで進めていくか方針を
提起しているのがいいですね。(四間飛車2例と三間飛車1例)
三間飛車に関しては、守備金の寄せ方のみに限定していますが非常に気を遣う問題で
あることがよくわかります。
2章は、穴熊の終盤の定跡とでもいう感じで、単に穴熊の崩し方だけでなくお互いの
穴熊の形による終盤への方針も解説されているのが、いままでになかった試みです。
3章は、実戦例26例のポイント解説ですが、聞き手が遠藤アマ、答えが広瀬プロという
トークで進められますが、遠藤アマが非常に聞きたいところをずばずば聞いてくれるのが
いいですね。それに対する広瀬プロの意見は非常に参考になります。
巻末には、研究用に参考にした実戦棋譜が掲載されています。
全体を通して遠藤アマと広瀬プロのトークの形での解説書になっていますが、遠藤アマも
アマチュアではアナグマンと呼ばれるだけあって、トークの中でも数多くの経験があるのが
ひしひしと伝わってきます。そんな遠藤さんが聞きたいことを広瀬プロから聞き出すという
アナグマファンには、格好の1冊、いや必携の1冊と思います。