前作から3年弱開いているのでその間に出されたシングルが5曲もあり、その上スピッツには珍しくカップリングも一曲入っている…下手すりゃ無難なシングル・ベストに落ち着くのかなと少々不安でした。
発売前の取材でスピッツ自ら「試聴して気に入った曲だけダウンロードして音楽を買う時代なので。曲順を考えつつも、どこを抽出されてもスピッツらしい曲であるよう心がけました」と話しており、ますます「シングル集?」との思いを強めていたのですが…。
実際聞いてみて、確かにその通りです。どのアルバム曲もシングルカットされてもおかしくないかな?と思えるレベルです。
ギターが響く曲あり、ストリングスが美しい曲あり、カントリー調、歌謡ロック調と表情は様々ですが、どの曲もやっぱりスピッツサウンド。どこを切ってもスピッツです。今までよりシンプルだけど濃いスピッツです。
だが、切れないですね。一曲目の「ビギナー」から最後の「君は太陽」まで通しで聞くと、ライブに一本行ったような充実感が得られます。是非通して聞いて頂きたいです。
また、発売当初「地味かなぁ」と思っていた「若葉」が、アルバムの流れの中であれ程までに輝きだすとは!
アルバムバージョンにアレンジし直した訳ではないのに、シングル曲がいい意味で化けているのもこのアルバムの特徴です。
そしてスピッツが「ロックバンド」だと再確認してしまう、素晴らしいアルバムです。