アニメ版「とある魔術の禁書目録」の第一巻。
異能バトルもので、先天的に特殊能力を持ちそれを科学的指導で伸ばしている「科学」側と、後天的に知識と儀式によって魔術を習得している「魔術」側、それぞれの側の異能者達が登場します。その中でも主人公の能力である「幻想殺し(イマジンブレイカ―)」は異色の能力(例えるならジャンプで連載されていた「封神演義」の主人公太公望のスーパー宝具太極図みたいな感じ)で、数ある能力の中でもひと際異彩を放っており存在感は十分。
本編は主人公と魔術師に追われる少女の出会いを描いた第一話、少女を守るべく魔術師と戦う主人公のバトルを描いた第二話、少女と彼女を追う魔術師達の事情が明らかにされる第三話を収録しています。
設定は興味深いもので、異能力バトルも迫力満点……なのですが、ストーリーと演出にかなり無理があります。会ったばかりの少女を助けるために命がけで戦い、さらに最初からやたら強い主人公。少女を斬りつけ、あるいは足蹴にしておきながら「大切な仲間」だと主張する魔術師達。夕方にマンション内で火炎飛び交う大バトルが繰り広げられているのに誰独り騒ぎ立てないマンションの住人。三千度を超す高熱の塊が暴れているにも関わらず原形を保ったままのマンションなど……。
私はフィクションにもそれなりの理由や筋の通った展開を期待する人間なので、見ていて「さすがに、これはちょっと…」と思う部分が少なからずありました。面白いけど評価が星三つなのはそのため。逆に、そういったことを気にしないで見れる方には十分楽しめる作品だと思います。