金も地位も学歴も無い一人の美しい少女−社会がそれを食い物にしようとする時、彼女はそれにどう立ち向かえばいいのか−。 色んなタイプの男たちにおもちゃにされながらも、以外にもしぶとく、したたかに切り抜け、社会の最弱者としてスタートしながらも、彼女を完全にナメ切っている男たちの裏をかき、いつの間にか自分の欲しいものを手に入れていきます。 ある種のピカレスク・ロマンともいえるのですが、彼女が悪いことを悪いと知りながら行っているのは、そうしなければ喰われてしまうから−ただそれだけ。 ここが、男性を主人公としたピカレスク・ロマンと決定的に違うところだと思います。 悪事を楽しんでいるのではなく、道徳も倫理もかなぐり捨てなくては生きて行けない彼女の姿には、ある種の荘厳さ、不思議な美しさを認めざるを得ません。 それを合わせ鏡として私たちはこの社会の薄汚さを見せ付けられます。
特典映像の劇場版予告篇を見るとまったくのポルノです(テーマはきちんとあるんだから、もう少しまともな予告篇に出来なかったものか)。 主演の渥美マリはまさに体当たり演技なのですが、その演技力のなさは如何ともしがたく、ちょっとこの作品をチープな出来にしてしまった感は(残念ながら第二の若尾文子にはなれませんでした)拭えません。 だから以前に比べて廉価になった今こそ買いだと思います。