著者の経歴は、ちょっと異色である。
新卒で外銀入行するも、バブル崩壊でリストラの憂き目に
あう先輩たちの姿をみつつ、経理ができて、税理士という「専門職」
である先輩の姿から、会社に依存しない生き方、強みをもっている
こと、さらに、著者独自の視点、自分の複数のコンピテンシー
を組み合わせて、時代の環境変化に柔軟に対応して生き延びていける
自分「コングロマリット化」という考えに至ります。
その上で、日本にいながら米国公認会計士、米国駐在時に弁護士合格。
時代の状況(好況、不況)とは逆張りの発想で、自分を希少価値化できる
資格を狙うという戦略にも共感できます。
自己防衛としての、生活防衛としての資格取得(誰でも取得できるもの
は希少価値が少ないわけですが)という姿勢には、ビジネスパースンは
身近で共感できるのではないでしょうか?
そして、肝心の働きながら難関資格を取得する「勉強法」は、けっこう
スタンダードな方法と時間管理などのノウハウでちょっと拍子抜けしますが、
これはやはり「勉強に王道なし」という黄金律は厳然と存在するという
ことなのでしょうか?
ただ、「短期間」「低コスト」「低リスク」ルールは大変共感できます。
2年以内に合格できない資格は、それ以上たくさん勉強してチャレンジを
繰り返しても、「あなたには向いていない資格」「あなたには向いていない
職業」である、と割り切って「時間」「お金」という貴重な有限な資源を
早く損切りし傷口をすくなくする、という話は、大変勉強になります。
びっくりするようなノウハウが書かれているわけではないですが、しかし、
改めて、基本的な姿勢、考え方を整理し、自分はどうなのか?を考えて
資格合格勉強に臨む人は、さらっと読めて、読んで損はしない一冊です。