著者は東進ハイスクールの人気講師で、著書にベストセラーの「できる人の勉強法」などがある安河内哲也氏である。「終身雇用制度」の崩壊により、自分のスキルを他人に教えることは、自分の地位が脅かされ、自分で首を絞めることになるという考え方を短絡的だと指摘し、長い目で見た時、出し惜しみ無く教えることは、自分にとって全く無駄なことどころか、それよりはるかに大きな利益を齎すと主張する。そのことは、著者の20年以上の講師経験からも実感できるといい、出し惜しみ無く教えることにより、自分に対する周りの信頼値が高くなることで、組織に対して大きな利益を齎す存在になるのだという。
著書では、斬新なアイディアにより、効率的に、「できない人をできる人に変える」方法が示されている。例えば、「教えるべき大事なことは、配布資料には書かない」や「大人数を前にし、緊張がほぐれない場合はその中の一人と話してみる」「教える量は少なくし、因果関係をしっかり示す」など、今まで疎まれるてきた方法が紹介されており、この方法のほうが、教えられる側の記憶に残り、効果的であることが示されている