いちじくにつるした赤い郵便箱に住みついたカエル君。まずは誰かに手紙を書かないと、自分あての手紙はもらえないと「ぼく」が教えてやると、カエルは何通も手紙を書き始めましたが……。
いちじくの葉にせっせと手紙を書きつづけるカエル君は、出てくる男の子、ひょっとしたら誰もが持っている、心の奥のさびしい部分を表わしているのかなあ、と考えさせられます。いつの時代でも、紙に書かれて配達される手紙は、手間と時間がかかっている分、もっとも絆を感じさせてくれる方法かもしれない。でも、もっと仲良くなりたいと思っているのに、男の子とカエル君はすれ違ってしまう……。
いちじくの葉、芝生、家の屋根、そしてカエル君の緑に、赤い小さな郵便箱のコントラストが印象的。切ない終り方だけれど、いつかもっと大人になったカエル君から、手紙が送られてくるような気がします。