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つるべ心中の怪―塙保己一推理帖 (光文社時代小説文庫)
 
 

つるべ心中の怪―塙保己一推理帖 (光文社時代小説文庫) [文庫]

中津 文彦
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

蔵前の札差・武蔵屋の女主が、若い手代と相対死に(心中)を遂げた。部屋の欄間に紐をかけて、抱き合って首を吊る「つるべ心中」である。しかし、二人の体重差から、女の体のほうが下に下がっていたということに、保己一は不審を覚える。死後の姿にも気を遣う女心に反しているのだ。文化初頭の江戸を舞台に、盲目の大学者・塙保己一の活躍を描く大好評シリーズ第三弾。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

中津 文彦
1941年岩手県一関市生まれ。学習院大学政経学部卒。新聞記者を経て、義経北行伝説に材をとった歴史ミステリーの傑作『黄金流砂』で、’82年に第28回江戸川乱歩賞を受賞して、デビュー。その活躍の舞台は歴史ジャンルにとどまらず、社会派ミステリーの『七人の共犯者』で、角川小説賞も受賞した。盛岡市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 305ページ
  • 出版社: 光文社 (2010/10/13)
  • ISBN-10: 4334748651
  • ISBN-13: 978-4334748654
  • 発売日: 2010/10/13
  • 商品の寸法: 15.4 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By ringmoo トップ500レビュアー
形式:単行本(ソフトカバー)
「群書類従」の編者で知られる塙保己一を探偵役とした本シリーズも三作目を迎えました。

今回は、愛児を亡くした後、前妻との娘登勢に金十郎を婿に迎えるところから始まります。そんな喜びもつかの間、大晦日に愛妻たせ子を失います。一方で、愛人のイヨが熊三郎を産みます。そんな一喜一憂の時期の物語です。

本作は、3話からなっているのですが、今までのように保己一の名推理が光るというのは、第1話の「つるべ心中の怪」だけです。
第2話「赤とんぼ北の空」では、娘婿の金十郎が話の中心になります。
第3話は、保己一の周りの人たちを描いており、事件も彼らの情報を寄せ集めて解決して行きます。

従って、この本は「塙保己一推理帖」とは銘打っているものの、むしろ塙保己一その人を描こうとしているように思えます。その小説のスタイルが「江戸ミステリー」の形をとっていると考えた方がいいでしょう。
読んでいて、60歳に手が届こうかと言う主人公のエネルギッシュに目標に向かう姿が目に浮かぶようです。それだけでなく、一人の男、父親としての当たり前の姿を見せ、人に好かれています。周りには、大田南畝(蜀山人)を初めとする多くの人々が集まっています。まさに絶頂期です。

作者は、この巻でこのシリーズの筆を置くと言っていますが、いろんなエピソードや人の行く末が中途半端になったままです。是非、いつか続編を書いて欲しいものです。
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