「アドバイスやおすすめ商品を求めて、世の中がますますソーシャルネットワークに目を向けるようになっている今、企業は自社製品が必ず選択肢のなかに含まれていることを確実にしなければならない」。
TwitterやFacebookといったソーシャルネットワークツールが登場したことよって発生している、米国でのインターネットユーザを中心とした社会及び経済の潮流の変化について、多くの実例を交えて紹介している。企業がこの新しい道具と上手く付き合うコツについても、いろいろな成功例や失敗例とともにアドバイスしている。米国サイトで一時評判だったので、邦訳版が出るのを楽しみにしていた本である。
オバマが大統領選挙でみせた見事な活用術、電子メールを使わない世代の登場、次々登場する新しいツールの衝撃、既存メディアの苦戦と試行錯誤、プライバシーとの関係、ネットの口コミ媒体をマーケティングに上手く生かす会社と後手に回る会社、仲介業者としての検索エンジンの進化の可能性、といったことにも触れている。
「企業の意思決定は、何が重要かをいかにユーザに判断させるかという点へと変わっていく」「ソーシャルノミクスの世界で成功するには、企業がオープンになりブランドイメージを人々の手に委ねてしまうことも必要だ」。
全てがそのまま日本にも当てはまるということは無いかもしれないが、今後のネット社会の行方を考える上で、有意義な一冊である。