早くに母を亡くし、父子家庭で暮らす小学5年生の杳(はるか)と清(さや)が、父や父の妹、その他周りを人たちと関わりあいながら、成長していく。そんなありふれた日常を描いた物語です。
淡く細やかな線で描かれた少女漫画タッチの絵柄で、ありふれた日常をコメディのように面白く描き、時には詩的に飾り、はたまた児童書のような物語を展開します。また、時々見せるシリアスな場面は、ただ日常を綺麗な部分だけを切り取っているのではなく、それらを含めて日常なのだと訴えかけているようにも感じ取れます。
この作品をお菓子に例えるならば、屋台で見掛けるでっかい綿菓子のように、真っ白でふんわりして、甘く心地よい味を連想させます。本作品を観る度に、屋台の綿菓子を見て声を上げて欲しがる様に、自分も童心に返ってしまうそんな心の中があったかくなります。
心あったまるお話が好きな方には、お勧めの1冊です。