この本は残念だ。
右ページに日本語、左に元永さんの絵、
というフォーマットで構成されているのですが、
右側のデザインがかなりいただけない。
毎ページ絵のイメージにあわせて、右側のページも文字の置き方をデザインしているのですが、
絵のレベルにおいついてなく、うっとしいだけ。
そもそも読みづらい。
本書は語感を楽しむ作品なんだから、読みにくいなんて論外だと思います。
こういうフォーマットの場合左の絵と、右の文字が響き合って相乗効果を生まない限り
失敗しますが、この本はその典型例です。
これなら何も加工せず、シンプルに文字を置いてもらった方が遥かに良かった。
というかシンプルに文字を置くのだってとても大変です。
フォントのチョイス、文字の大きさ、字間の量。
デザインした中辻さんは絵本作家で、元永作品の常連ですが、
今回の本の意図、フォーマットを考えれば
ちゃんとしたデザイナーとコラボするべきでした。
安っぽすぎます。
ほとんどの絵本作家は物語の意味、絵の善し悪しに比べ、
そこに添えられる文字のビジュアルをないがしろにしてると思います。
後半は左側の絵しか見ないようにしました。
今回の試みは実験性に溢れ、興味深いものですが、
元永さんの絵も含めてコンセプトだけで終わってしまっていると思います。
それでも元永さんの絵がたくさん見れるので、
お好きな方は買っても損、とまではいかないかな、という印象です。