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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
死と隣り合わせの職業、ジャーナリズムとは,
By
レビュー対象商品: ちょっとピンぼけ 新版 (単行本)
落下傘部隊の飛行機の中で兵隊が「君は希望しなければここに来なくてもよかったのか」の問いにキャパの発したコメントが印象的。愛するものと、いつ死んで消え果てるともしれない不安定な関係が、米軍属として複雑な立場であるキャパ本人の性格でコミカルに表現されており、感動を呼ぶ。 カメラを構えるものとしての現場の絵を作るという芸術的な作業の傍ら、戦争報道という仕事の持つ特殊性が、私自身の写真やその意味するところに対する考え方をも変えさせてくれた一冊。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
Slightly Out of Focus,
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レビュー対象商品: ちょっとピンぼけ 新版 (単行本)
「106枚写した私の写真の中で救われたのは、たった8枚きりだった。熱気でぼけた写真には、”キャパの手は震えていた”と説明してあった」。
おそらく歴史上もっとも有名な戦場写真家、ロバート・キャパが残した第二次世界大戦中の活動回想録。かなり個人的な記録で、恋人との間のことや、連合軍の兵士とのポーカー、酒の話が頻繁に出てくる。 亡命ハンガリー人の立場での従軍記者登録。イギリスへの移動。いつの間にか軍事機密を撮影していて問題になったこと。北アフリカ戦線。イタリア戦線。そして、ノルマンディー上陸作戦。パリ入城。ドイツへの進軍。 本書を読んで、キャパという人が多くの人から愛された理由がわかった気がする。とても人なつこく、兵士たちともすぐ仲良くなっていたようだ。いろいろな国の言葉を話すので時には通訳もさせられる。本書に綴られたエピソードを読む限り、キャパのコミュニケーション能力の高さが、いろいろ制約の多い戦場での取材において役に立ったことは疑いない。ユーモアも交えてある。交友範囲も広い。スペイン内戦以来の仲でパパと呼んでいた、アメリカ軍の名誉客員として参戦していた作家ヘミングウェイの戦場のでの血気盛んな様子にはびっくりさせられた。 翻訳もの特有の多少くどさのある文章だが、それほど読みにくくは無い。キャパが撮影した写真も含まれている。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
読み物としても面白い上に、キャパがやっぱりカッコいい,
By Hanako (東京都渋谷区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ちょっとピンぼけ (文春文庫) (文庫)
戦争の話だけでなく恋の話も盛り込んで、キャパ自らが1942年から1945年まで報道写真家としての活動を描いています。戦争の面から言うと今時の(テレビで見聞きする)戦争とは大分違う印象です。空爆の仕方とか、兵器とかも違うのでしょうけれど、出てくる人たちも昔風に太っ腹だったり、ユーモアがあったりです。人間味があって話が面白いのはもちろんですが、なんといってもキャパ本人がカッコいい。今時はこんな風にはとても生きにくいだろうし、こんな人もいないだろうしとは思いますが、戦争という死に直面する場面で自分は写真を撮るぞという一貫した態度。次々窮地をくぐり抜けていきます。
解説にあるように、本書には出てきませんが、キャパは過去に一緒に従軍中の美人の恋人を亡くしています。周辺事情を色々知ってから読むと、この軽い筆致で書けるキャパという人は本当に稀な人に思えます。 戦争が終わり生と死が隣り合わせの中をくぐりぬけていく快感がなくなると、この文体もなくなるんだろうなぁ。全編で人が生き生き描かれています。
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