絵は鳥山明氏本人ではないのですが、中鶴勝祥氏という、鳥山氏に近い絵が描けるので有名なアニメーターさんが担当した、フルカラーのコミックです。映画やアニメをそのままマンガにしたフィルムコミックとは異なり、全てこの漫画用に書き起こされたものです。
シナリオは、脚本家の小山高生氏と森下孝三氏のお二方が担当し、それを鳥山氏がチェックして改訂していますから内容的にも「こんなのドクタースランプじゃない」と言うような心配はありません。
色の使い方などは鳥山氏の色原稿とは違いがあり(このコミックではセルに彩色している)ますが、それ以外ではほとんど鳥山氏本人が描いたようにしか見えない、しかも「ただ表面的に似てる」と言うレベルでなく、画力もかなり高く、全盛期の鳥山氏に近いレベルです。強いて分析すれば、眼や鼻のパターン的や主線の強弱はドクタースランプ時代よりもドラゴンボール中期以降の簡略化された鳥山氏のクセに近く、全体デッサン的にはドクタースランプ時代に近い絵です。
ひと月に何千枚も絵を描く動画マンの中から、特に絵の上手い者だけが選ばれるのが原画マンですが、その中からさらに上手いただ一人の人だけが選ばれるのが作画監督で、中鶴勝祥氏は鳥山アニメのキャラデザや作監を多くこなしている上級アニメーターさんで、氏一人でも充分ムック本などでお金を取れる本が作れるレベルの作画担当氏を起用しているのですから、かなり贅沢な単行本と言っていいでしょう。