この手のマンガの宿命として「回転寿司方式」(C・サルまん)で様々なキャラクターたちが登場して、読者の代弁者である主人公と事をいたすのが絶対的命題となるわけですが、この作者の作品は「非日常空間」で「普通」な女の子たち(いや、もちろん現実には存在しないんでしょうけど)が「生活」しているという点で通底しています。
ともすれば「ご都合主義」と取られてしまうんですが、前述の通りこの手のジャンルは読者の夢を実現するメディアでもあるので、「そんなバカな」と「こんなことがあれば楽しいな」という境界のさじ加減が、この作者は絶妙に上手い。それでいて暗くインモラルな方向にならないのは立派です。ある程度ドラマがあって、明るくて、オチがある…という美少女マンガって実はあまり多く無いので(そんなに量を読んでいませんが)。
この作品は、そんな中でもキャラクターたちの内面に立ち入って描こうという意志が見えます。『こまタン』同様、これも作者の思考が変わりつつある点かと思いますが、ページ数は少なく、しかもやることはやらなくちゃいけない…という制限の中で、さまざまな試行錯誤をしている様が伺え、この手のジャンルでは珍しく続きが気になる作品です。