子供向きのアニメーションという枠に収まらない、日本のファンタジーのひとつの到達点です。全てが素晴らしいこの作品が、悔しいことに深夜アニメだった、という事は色々考えさせられますね。
白い雪の上で、仰向けになり宙に浮かぶ白いピアノを見上げる少女。舞い降りる雪と舞い翔ぶ妖精。少女はそれに手を伸ばす。そして、駆け寄り少女を抱きしめる母。この木村監督らしい不思議な第1話のオープニングと、それに続くサガの日常とシュガーとの出会いが、各話のハートウォームな物語に展開していき、泣けるけど安っぽさは微塵も無い感動的なラストに繋がるのは見事です。24話全てが見所と言ってもいい。
第2話の、シュガーに引っ掻き回されるサガの日常と、季節使いの三人組が、物語のキーワード「きァ?めき」探しで大騒ぎの第3話もなかなか。シュガー、ソルト、ペッパーと、なんとも安易な妖精達のネーミングだけど、これが何の違和感も無いのは面白いところ。
特筆すべきは音楽の美しさと使い方の見事さ。季節を司る妖精達は楽器が魔法のアイテムだし、主人公のサガ(とライバルのグレタも)ピアノを弾くし、で、音楽が、とりわけピアノが作品の中で極めて重要な位置にあるのですが、使われている楽曲が非常に美しい。作中何度もサガが弾くピアノの小品“Memory of Mother”は、もうサガの心そのものです。
いやあ、星はいくつ付けても足りません。このDVDが気に入ったなら、すぐさま全巻購入の予算を組まれることをお勧めします。