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ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫)
 
 

ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫) [文庫]

サン=テグジュペリ , 野崎 歓
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

気鋭のフランス文学者・野崎歓による意欲的な新訳。すでに10種を超える翻訳が試みられた作品だが、新訳ではタイトルをあえて原題に忠実に「ちいさな王子」とする。おとぎ話調、童話調を捨て、作品本来の、飾り気のない乾いた文体を採用した。作家・サン=テグジュペリの温もりある言葉が心に届き、王子との「別れ」を鮮烈に描き出すことに成功。大人に贈るたいせつな物語。本当の王子にやっと出会える。

内容(「BOOK」データベースより)

砂漠に不時着した飛行士の「ぼく」。その前に突然現れた不思議な少年。ヒツジの絵を描いてとせがまれたぼくは、ちいさな星からやってきた王子と友人になる。王子の言葉は、ずっと忘れていた、たくさんのことを思い出させてくれた。「目ではなにも見えないんだ。心でさがさなくちゃ」。

登録情報

  • 文庫: 174ページ
  • 出版社: 光文社 (2006/9/7)
  • ISBN-10: 4334751032
  • ISBN-13: 978-4334751036
  • 発売日: 2006/9/7
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 淡々とした語り口も気持ちのよい新訳, 2006/11/28
レビュー対象商品: ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫) (文庫)
 砂漠で遭難した飛行機乗りと小さな星から地球にやってきた王子さまの出会い。悲しみややさしさを包み込んだような言葉は、幾つになっても心に残るものを与えてくれる。キツネに教わる「大切なものは、目に見えない」という言葉など、心に残る言葉がこの本にはたくさんある。良く知られているサン=テグジュペリの作品の、新訳の一つ(原作の日本での著作権保護期間が2005年に満了し、いくつかの新訳が続けて出ている)である。

 この新訳では、表紙はこの「新訳文庫シリーズ」に共通する(しかし、内容も少しイメージする)新しいデザインになっているが、原版の挿絵もちゃんと著者の原版からカラーで用いられているので、しょうしょう小型ではあるが、原作の雰囲気は保たれていると思う。あとがきに訳者が「記録に残されている、作者の太くやわらかく、楽しげであったかい声で朗読すべき本であること」を目指して訳したと書いている、淡々とした語り口の文章も、気持ちがいい。

 翻訳、ということについて感じたことを一つ。上にも挙げたキツネとの出会いはとても重要な部分の一つである。ここに「自分がなつかせた相手に対して、きみはいつまでも責任がある。きみはきみのバラに責任があるんだよ・・」という言葉があるが、この「なつく」というのがどういうことなのか、と考えたりして、多分翻訳者も苦労をしたところではなかったろうか、とちょっと他の翻訳も調べてみたくなった。よい作品であるからこそ、自分の感じた通りの言葉に翻訳したい、との思いも強いだろう。こういったことが多くの新訳を生んだのだと思う。良い作品、深い作品ならでは、である。

 どの訳であれ、この作品の伝えたい「大事なもの」は変わらない。しかし、違った訳で読んでみて、違ったところに気付くこともあるかもしれない。短い作品である。何度でも読んで欲しい。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ランプの炎はまもってやらなければならない, 2011/5/4
レビュー対象商品: ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫) (文庫)
 いまは飛行機のパイロットになった「ぼく」だが、かつては、「大画家の道」を目指していた。そんな彼にふたたび夢を与えるためか、サハラ砂漠で不時着した「ぼく」の前に「ちいさな王子」が現れて、「ヒツジの絵を描いてよ」と頼む。ここからの二人のやりとりがおかしいのだが、それは、読んでのお楽しみ。それにしても、なんで、「ヒツジ」なんだろう?

 「ちいさな王子」は砂漠の真ん中の「高い山にのぼっ」て、叫んだ。

(なんてへんな星なんだろう! からからに乾いていて、どこもかしこもとんがってて、すごくしょっぱい。それに人間には想像力がまるでないらしい。いわれたことをくりかえすだけだもの……。ぼくの星にはお花がある。いつもお花のほうから、話しかけてくれたなあ……)

 コミュニケーションに困難を覚える私には、この場面から別の意味を受け取った。「いわれたことをくりかえすだけ」じゃ、だめなんだ。自分から「話しかけ」なくちゃ、だめなんだ。でも、繰り返すことも、ときには必要だ。
 地球ではじめて「ちいさな王子」と友達になったのは、キツネだった。キツネは、「ちいさな王子」に友達とは何か、大切なものは何か、を教える。

「きみたちはぜんぜん、ぼくのバラには似てないよ。ぼくにとってきみたちはまだ、なんでもないんです。だれもまだ、きみたちをなつかせてないし、きみたちだって、まだだれのことも、なつかせていない。ぼくのキツネがそうだったのとおなじだね。最初はほかのたくさんいるキツネとおなじ、ただのキツネでしかなかったんだ。でもぼくらは友だちになった。いまではそのキツネは、この世でたった一匹のキツネなんだよ」
(中略)
「大切なものは、目には見えない」
(中略)
「人間はこんな大事なことを忘れてしまったんだよ」とキツネはいった。「でも、きみは忘れちゃだめだよ。自分がなつかせた相手に対して、きみはいつまでも責任がある。きみはきみのバラに責任があるんだよ……」
「ぼくはぼくのバラに責任がある……」ちいさな王子は、忘れないようにくりかえした。

 「ちいさな王子」がキツネから教わったことを、「ぼく」は実践している。

(ちいさな王子の寝顔が、こんなに胸を打つのは、この子がずっと花のことを思っているからなんだ。眠っていてさえ、この子のなかでは花の姿が、ランプの炎のように輝いているからなんだ……)そう思うと、王子がいっそうこわれやすいもののように思えた。ランプの炎はまもってやらなければならない。風のひと吹きで、消えてしまうかもしれないのだから。

 「ちいさな王子」は、こんなことを言う。

「人間って、特急に乗りこんでるくせに、自分が何をさがしてるのかはわからなくなってしまっているんだ。だからあんなにおちつきがなくて、同じところをぐるぐるまわったりしているんだね……」

 私はいったい、「何を」、探してるんだろう?
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 星の王子とちいさな王子。学べることは同じ。, 2011/1/26
レビュー対象商品: ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫) (文庫)
「星の王子さま」の訳で読まれた方が多いのではないでしょうか。

「星の王子さま」と何が違うの?と言われると、同じなのです。

ストーリーは。

ただ原作を素直に日本語訳すると、『ちいさな王子』になるのです。

訳者は、「小さい」という言葉がタイトルから消えているのは、
違和感があると感じているようです。

それもそのはず。このお話、小さなこども、大きなおとな、
小さな星、大きな地球の砂漠、おおきな、ちいさな、という、
この概念が物語の中には、何度も登場します。

内容は知っている方が多いと思います。

砂漠に不時着したパイロットと
ちいさな星からやってきた王子様の物語。

私は、この本を読んで、王子様の星のバラの花と、
地球で王子様が見たバラの花の違いなんかの描き方に、
感銘を受けました。そして、キツネの登場。

自分にとって、本当に大切なものは何か、
自分を好いてくれる人、必要としてくれる人。
これは、絶対守らないといけないと思います。

そして、最後のシーン。

ここからは、何を学ぶのでしょう。

大切なものを失った時の、はかなさ、悲しさでしょうか。
人それぞれ、感じるところはあると思います。

人生で大切なものって、何なのかを教えてくれる作品です。

余談ですが、『夜間飛行』とは同じ作者なのに、
物語の描き方が全然違って、これがまた面白いです。
人物や風景の描写は、どちらの作品も秀逸。ストーリーの組み立て方。
これが、『ちいさな王子』のほうが、やはりわかりやすいですね。
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