昨年惜しくも亡くなった北森鴻によるジュヴナイルもの連作短編集。
「パンドラ’s ボックス」にて一編のみ読了済みだったが、残りもまとめての一冊になっていたので購入。
1996年ごろに「小学三年生」に連載されていた作品とのことで、まあその年代の子供向けのつくりではある。探偵役の女の子「ちあき」と、ワトスン役を務める「ぼく」により、主に学校まわりで巻き起こる謎をばさばさと解いていく、という話で、ライバル探偵(?)のカオルの人物造形も巧妙だし、小学生レベルのいろいろな駆け引きがほほえましくて読んでいて楽しい。謎自体は、小学生でも目ざとい子ならば「ははぁ」と思いつくかもしれないレベルに仕立てていて、なかなか作者の苦労がしのばれるものがあるのだ。
あー、こういう時代ってあったよね、と楽しみながら、さらさら読むのが良いでしょう。当たり前ですが小学生に読ませるのも良いかも(最近はいわゆる学年誌が衰退していて、興味外の分野の文章に触れる機会が少なかったりしますし)。
ただ・・・ドアが鉄なのはまずいでしょう。物理的に成り立ちません。北森は小学生のとき理科が苦手だった?(磁石の授業は今でも3年生でやってますね)