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だれも沖縄を知らない 27の島の物語
 
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だれも沖縄を知らない 27の島の物語 [単行本(ソフトカバー)]

森口 豁
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

きれいな海、あたたかい人たち。沖縄って、それだけ? 30あまりの離島を巡り、そこでの問題を浮き彫りにしたルポ。アメリカン・グローバライゼーションへの対抗を志す者すべてが共有すべき問題が、ここにある。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

森口 豁
1937年東京生まれ。フリージャーナリスト。琉球新報社会部記者や日本テレビの沖縄「特派員」として、米軍統治下の沖縄で長らく暮らし、沖縄の日本「復帰」後も、ドキュメンタリー番組の制作や著作活動を通して「沖縄」を報じつづけている。「沖縄を語る一人の会」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 336ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2005/7/14)
  • ISBN-10: 4480863664
  • ISBN-13: 978-4480863669
  • 発売日: 2005/7/14
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本(ソフトカバー)
本書の著者は森口 豁さんという間もなく70歳になるジャーナリスト。ドラマ「瑠璃の島」にもなった「子乞い」の著者です。自分がいまなぜ「だれも沖縄を知らない」を読んだかというと、我が国において最も福祉の必要な地域の一つが沖縄だと考えてるからです。自分自身これまでに沖縄には5回ほど足を運んでいてその海の美しさ、食べ物のおいしさといったものにすっかり魅了されていますし、近年、沖縄からやってきてそのアイデンティティで持って活動をする「モンゴル800」や「やなわらばー」といったミュージシャン達にも魅了されています。しかし自分には観光客や本州の沖縄好きが見て憧れるだけではない別の沖縄もあるような気がし続けておりました。今回、この本を読んで、その感じ続けたわだかまりのいくつかが具体的なものとして自分には繋がったのです。本書では沖縄の人達が歴史の中で、そして現在も直面し続ける社会と、福祉と環境の問題が語られます。沖縄の問題は「本土の犠牲問題」ばかりが左翼的に宣伝されております。しかし、沖縄問題を深刻で根深い問題にしている要因として「域内対立問題」、「構造的貧困問題」でもあることが本書を読んではっきり見えてきました。今後、沖縄の福祉と環境を考える上でこの「域内対立問題」と「構造的貧困問題」に立ち向かわなければ解決されないことが多く、それは同時にアジアの辺境でもあり、アメリカの辺境でもある日本全体がこれから迎える未来の問題と通づると僕は思います。
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形式:単行本(ソフトカバー)
全編を通して暗いです。珊瑚で囲まれた様々な色の海、無数の魚、長寿日本一。そんな明るいイメージの沖縄ではありません。日本で唯一、米軍が駐留する島、戦争の悲劇、構造的な貧困、増え続ける老人ホーム、無医村、今なお多くの問題を抱えています。一方で、大神島の「神の世界」のような沖縄独特の世界もあります。筆者は、有人の島が40ある中で35の島を4年かけて回り、島ごとの暗い過去、現在を淡々と事実に基づき記しています。是非一読をお勧めします。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
この本の冒頭。黒島の1編を読んで思わず涙が出てしまった。不覚にも声を押し殺すようにして泣いてしまった。それは、私たち旅人が持つ妄想から島固有の歴史がとてつもなくかけ離れていることであり、所詮は旅人が胸に抱く幻想こそが文字通り一方的な概念であることなのである。

離島故の苦悩・・・。例を挙げるのであれば、ベトナム戦に高価な兵器を投下する一方で離島振興を無視する米軍統治下の施策であり、“人口の減少=過疎”に悩む島人の思いに逆行する本土政治であろうか。

そして、本土返還と共に今までの空白を埋めるように公共事業という形で国税が投下されていく。公共事業の場合、その補助率はだいたい事業費ベースの1/3〜1/2であることが一般的である。だが、最大9割という異常なほどの補助率で離島振興の名目の元に事業が推進されていく。その結果、島が失ったのは何だったのだろうか。補助金によって肥えるのは民草の人口からすれば明らかに過剰な数がひしめく土建屋であり、それらと結びついている権力者ではないか。私たち本土からの旅人にとって今も眼前に広がる風景は衝撃的であるが、しょせん残像を見ているにすぎないのかも知れない。

それら理不尽な仕打ちを甘受せざるを得なかった島人の思いというのはどれほどの深淵を形成しているのであろうか。そのことを自らの涙と共に思わずにはいられなかった。

近年、首都東京を代表とする消費社会に区切りをつけるべく南洋へと第2の人生を見いだす人が移住する南西諸島であるが、その地縁的な意義を見いだして欲しいという願いから必読を個人的に希望するのが本書である。

今、島々には“うちなんちゅう”と“やまとんちゅう”の対立が潜在的に存在していると伝えられているが、少なくとも本書のような名も無き島嶼の実情を前もって知っていれば多少はかような問題も和らぐのではないの・・・と考えてしまうのである。島々が本土の(いわば異文化圏の)若者を受け入れるのは、何より過疎にあえぐ島としては島の生活をつなぐ上で不可欠であるためだ。その一方で、島外人にかなりの遠慮をしながらも太古より受け継いできた民俗伝承を外界に左右されることなく守っていきたいという思いが隠すこともなく伝わって来る。

様々な世代の(本土在住の)人々が移住を夢見る島々。そこに住む人々は少なからず葛藤を抱えている。少なくとも離島至上論を掲げる世代に於いては、自らが抱いているものとは対を成す世界を知るという意味で外すことのできない書籍なのではないだろうか。
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